返報性の法則
返報性の法則とは、相手から受けた行為や言葉に対し、「お返ししたい」と感じる心理作用のこと。具体的には、自分のことを褒めてくれる人には喜んでもらえることをしたくなるし、悪口を言ってくる人には仕返ししたくなる、といった感情や行動の変化を指します。
この心理をマーケティングに活用した場面としては、試食や試着をした消費者が「良くしてもらったから買わないと悪いかな」と感じて購入してくれたり、SNSでいいね!をされると、いいね!で返したくなったりするのがこれに該当します。
返報性の4分類
返報性の法則は、下記のように4種類に分類できます。
- 「好意の返報性」:受けた好意を返したくなる
- 「敵意の返報性」:向けられた敵意を返したくなる
- 「譲歩の返報性」:譲られたら譲り返したくなる
- 「自己開示の返報性」:相手がオープンな態度だと自分も心を開きやすくなる
「好意の返報性」を営業の場で活用するなら、自社の商談にはつながらないものの相手にとって有益な情報を伝えたり、相手の課題を解決する案として他社サービスを紹介したりすることで、結果的に自社商材の契約につながることがあります。
また、「自己開示の返報性」もうまく利用することで、顧客との距離が縮まり、必要以上の情報を得られることもあるでしょう。