ランチェスターの法則

ランチェスターの法則とは、「武器の性能が同じであれば、必ず兵力数の多い方が勝つ」というもので、現在では経営戦略のフレームワークとしても活用されております。中小企業などの弱者が大企業である強者に勝つための戦略や、大企業の市場における効率的な勝ち方が明らかになることから、ビジネスシーンで広く応用されています。

ランチェスターの法則は、一騎打ちの法則とも呼ばれる第１法則（弱者の戦略）と、集中効果の法則とされる第２法則（強者の戦略）に分けられます。

【第1法則】弱者の戦略：競合との差別化やトップとの一騎打ち

第1法則は、一騎打ちの近距離戦を前提としている、弱者である中小企業に適した戦略です。

計算式戦闘力＝武器効率×兵数

兵数＝社員数が劣る中小企業は、武器効率＝製品のクオリティや付加価値を高めることで、戦いに勝利できることになります。これにより、競合との差別化を図ることができ、トップ企業と一騎打ちを図る戦略も考えられます。

【第2法則】強者の戦略：総合力を活かした市場規模拡大を狙う広域戦

第2法則は、1人で多数の相手を攻撃する広域戦が前提となっており、強者である大企業に適した戦略です。

計算式戦闘力＝武器効率×兵力数の2乗

ブランド力やネットワーク、資金力を活かして、広域戦に持ち込むことが勝利をつかむコツとなります。中小企業が一点集中の商品で勝負を挑んできた場合、多数の商品で対応して闘うなどが考えられます。また、グループのネットワーク力を活かして仕入れを一元化することで、中小企業に負けない低価格を実現するなども、この法則に沿った戦略といえます。