コラム 販促・集客
集客アプリのメリット・デメリットとは?集客アプリの選び方やおすすめも紹介

2023年03月29日
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執筆者
高千穂 香織

高千穂 香織

中小企業診断士。学校法人向けIT営業を経て、現在は都内会員制自習室でのBtoCマーケティングを本業としている。顧客管理、SNS運用、スタッフ採用・教育まで店舗運営を丸ごと担っている。副業では、大手資格試験予備校にて中小企業診断士講座の講師として活動中。担当科目は企業経営理論と経営情報システム。

スーパーや小売店向けの集客アプリとは

集客アプリとは、顧客に店舗に関する情報やチラシ、クーポンなどの情報を提供できるアプリのことです。顧客はスマートフォンやタブレットにアプリをダウンロードすることで、簡単に店舗の情報を手に入れられます。

スーパーや小売店にとって集客は大きな課題です。集客が成功し新規顧客を獲得した後、顧客を維持することも重要な課題と言えます。集客アプリは、スーパーや小売店にとって、顧客に継続的にアプローチする手段としても、ぜひ活用したいITツールです。

ITツールと聞くと、自店舗で使いこなせるか不安に思う店舗運営者は少なくありません。集客アプリに関しては、ITに苦手意識のある店舗運営者でも心配不要です。人気の高い集客アプリは操作性に優れているうえ、IT知識の有無に関わらず使いこなせる設計となっています。

この記事では、スーパーや小売店向けの集客アプリについて、メリットやデメリット、自店舗に合う集客アプリの選び方を解説します。自店舗の集客力を高め、売上や顧客満足度を向上させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

集客アプリのメリット

集客アプリにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、集客アプリを導入した店舗が得られるメリットを5点紹介します。

スピーディーに導入できる

集客アプリは、自店舗で導入することが決まればスピーディーに導入できます。すでにリリースされているアプリを使えば、開発にかかる時間やコストを抑えられるからです。既存のアプリは多くの場合、機能が充実しているため、導入時から必要な機能が揃っていることも期待できます。

ただし、導入するまでには、すでにリリースされている集客アプリを比較検討し、自店舗にとって最適な集客アプリを選ぶ時間が必要です。この記事の終盤ではおすすめの集客アプリの特徴や利用料金をまとめているので、ぜひ参考にしてください。

集客に関する業務効率化が図れる

店舗運営者は、集客以外にもあらゆる業務をこなさなければなりません。そのような状況だと、チラシを作成したり、配布するクーポンの準備や店舗の情報発信など、集客のための業務に注力できないことがあります。

集客アプリを導入すれば、多忙な店舗運営者でも集客に関する業務効率化を図れます。人気の高い集客アプリは操作性に優れているため、初めて集客アプリを導入する店舗運営者でも、短時間でアプリを使いこなせます。

また、集客アプリでは、チラシの作成やダイレクトメールの配信、クーポンの配布、店舗の情報発信などが可能です。集客アプリに搭載されている機能を活用すれば、これらの業務を簡素化できます。時間やコストに余裕が生まれ、他の業務に注力できるため、店舗運営者にとって大きなメリットとなります。

リピーターの獲得に繋がる

集客アプリには、会員証やポイントカードなどを顧客に配布できる機能があるアプリもあります。これらの機能は、リピーターの獲得に繋がる点で大きな役割を果たします。

会員証を配布することで、顧客の情報を効率よく収集できます。たとえば、利用者が何を購入したのか、いつ来店したのか、どのくらいの頻度で来店しているのかなどの情報です。この情報によって、顧客ごとに最適なマーケティング施策を打つことができます。たとえば、特定の商品を購入したことがある顧客に対して、関連商品の情報を提供することでリピート購入を促すことが代表的な事例です。

また、ポイントカードは、顧客に店舗で利用できるポイントを付与できます。貯まったポイントを割引に使えたり、特典と交換できたりすることにより、利用者の来店頻度や購入金額を増やすことができます。ポイントを貯めるために、自店舗をリピートすることが期待できるでしょう。

顧客データの蓄積ができる

集客アプリによって、顧客データを収集・蓄積し、分析することが可能です。たとえば、利用者の年齢層や性別、購買履歴などを把握できます。これらのデータを分析することで、顧客属性に合わせたキャンペーンやサービス提供、販売商品のラインナップや在庫管理の最適化などが可能になります。

ただし、集客アプリによって蓄積される顧客データは、個人情報や個人関連情報に該当する場合があります。そのため、プライバシー保護に十分注意し、適切な方法でデータを取り扱う必要があります。また、顧客データの利用にあたっては、倫理的・法的な問題にも配慮する必要があります。

集客アプリのデメリット

集客アプリにはここまでに紹介したあらゆるメリットがありますが、デメリットもあります。ここでは、集客アプリのデメリットを2点紹介します。あらかじめデメリットを把握しておけば、必要な対策ができるのでこの機会にチェックしておきましょう。

運用コストがかかる

まず、集客アプリの利用には、運用コストがかかるという点が挙げられます。料金面では、集客アプリによって必要な金額が変わります。導入時にかかる初期費用と導入後のランニングコストの両方をチェックすることが必要です。集客アプリのメリットとかかるコストを比較して、費用対効果を見極めましょう。

集客アプリの運用にかかる手間については、それほど心配する必要はありません。多忙な店舗運営者でも、業務の合間に操作できる程度です。集客アプリを導入しないことに比べ、集客業務の手間は格段に削減できるでしょう。

顧客にダウンロードしてもらう必要がある

集客アプリは、顧客にアプリのダウンロードを促す必要があります。しかし、アプリをダウンロードすることを億劫に感じる顧客は少なくありません。

顧客にアプリをダウンロードしてもらうために、アプリのダウンロードを促す仕掛けを用意する必要があります。たとえば、アプリ限定の割引クーポンを配信する、ダウンロード時にポイントをプレゼントするなど、顧客にメリットを提供することが重要です。また、SNSなどを活用して、アプリの魅力を発信することも効果的でしょう。

集客アプリは、顧客にダウンロードしてもらってこそ効果を発揮するツールです。一筋縄では行かないこともあるかもしれませんが、顧客がダウンロードしたくなる工夫を凝らして集客の軌道に載せましょう。

利用する集客アプリを選ぶポイント

ここからは、利用する集客アプリを選ぶポイントについて解説します。集客アプリの導入を検討しているなら、集客アプリの中から自店舗にとって最適なアプリを選ばなくてはなりません。ぜひ、ここで解説する4つのポイントを参考にしてください。

必要な機能が搭載されているか

利用する集客アプリに自店舗にとって必要な機能が搭載されているかを確認しましょう。まずは、自店舗にとって必要な機能を洗い出すことから始めてみてください。たとえば、スタンプカードやポイントカードの機能、限定クーポンの配信機能が必要な場合もあれば、チラシやポイント還元率の設定機能が必要な場合もあります。

とはいえ、初めて集客アプリを利用する方は、そもそもどのような機能が搭載されているかわからないことも多いです。ここでは、主な機能を紹介するので、必要な機能を洗い出す際にお役立てください。

クーポン配布機能

集客アプリ上でクーポンを発行し、顧客に対して割引や特典を提供できる機能です。クーポンの利用状況を集計して効果測定ができるため、測定結果をもとに効果的なキャンペーンの実施が可能となります。

チラシ配布機能

集客アプリ上でチラシの作成や配布、配布後の効果測定ができる機能です。クーポンと同様に、チラシの配布が来店や購買に繋がったかどうか、効果測定ができます。

会員登録機能

アプリ上で会員登録を行うことで、ポイントカードやクーポンの管理が容易になります。また、会員情報を収集することで、顧客の属性や嗜好を把握できるため、ターゲティング広告の配信や効果測定に活用できます。

効果測定機能

アプリの利用状況や顧客のデータを集計・分析できる機能です。チラシやクーポン、会員証やポイントカードなど、マーケティング施策の効果測定ができます。効果測定の結果をもとに、顧客ニーズに合わせた施策の実施や改善を行いましょう。

他にも、集客アプリの中には、アプリ上で支払いやキャッシュバックが可能な「決済機能」や、顧客から問い合わせや要望を受け付けたり、商品紹介や販売促進に活用できたりする「チャット機能」が搭載されているものもあります。

どのような料金形態か

予算に合わせて利用しやすいかを判断するため、アプリの料金形態を確認しましょう。

料金形態は、主に定額制と従量制の2つのパターンがあります。集客アプリの利用料金は、アプリを利用し続ける上で必要なコストなので、どちらの料金形態がよいか導入時点でしっかりと吟味してください。

定額制は、月々の料金が定まっている料金形態です。予算の範囲内で利用できる集客アプリを選べば、毎月の料金は固定費として考えられるので、予算の見通しが立てやすい点がメリットです。

従量制は、月々の料金が定まっていない料金形態です。ユーザー数に応じて課金される場合もあれば、月の上限額を決めたうえで利用内容によって課金されるアプリもあります。上限額を決められれば、予想以上に高額にはならないので安心です。

効果測定機能が充実しているか

集客アプリには効果測定機能が搭載されているものが多くあります。集客アプリを利用して行なった施策により、どのような効果があったかを把握できます。

効果測定は、マーケティング施策におけるPDCAのC(Check)にあたる部分で、効果を最大化するための非常に重要なポイントです。効果測定機能が充実しているアプリを選べば、あらゆる面から分析ができ、アプリ運用の改善やPDCAサイクルをより効果的に回せるようになります。

他社の導入事例をチェック

初めて集客アプリを利用する場合、他社の導入事例を必ずチェックするようにしましょう。他社の導入事例は、集客アプリの公式サイトに掲載されていることが多いので、ぜひ目を通してみてください。

他社の導入事例を見ることで、どのように集客アプリを活用すれば効果的かをイメージしやすくなります。また、他社の導入事例を参考にすることで、より自社に合ったアプリを選びやすくなることもあります。特に、同業種の企業の事例には多くのヒントが詰まっているので、ぜひ参考にしてください。

おすすめの集客アプリ5選

集客アプリは、小売店やスーパーの集客において非常に重要な役割を担います。現在は多くの集客アプリが存在し、どのアプリを選ぶか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、おすすめの集客アプリ5選を紹介します。それぞれのアプリの概要やおすすめポイント、利用料金をまとめているので、気になる集客アプリはぜひ詳細を確認してください。

Shufoo!

「Shufoo!」は、月間チラシ閲覧数が4.5億、月間利用ユーザー数が1,600万人を超える、国内利用率No.1電子チラシサービスです。スーパーマーケットやドラッグストアなど、チラシを使う店舗におすすめの集客アプリといえます。小売業をはじめ4,600社以上が利用しているので、他社の事例が見つけやすい点も嬉しいポイントです。

ユーザーは、アプリを立ち上げたりチラシを見たりするだけでポイントが貯まり、貯まったポイントで賞品の抽選に応募できるなど、アプリを使い続けたくなる工夫も凝らされています。

また、Shufoo!は、多忙な店舗運営者が業務の合間に簡単に操作できる点も人気を集めています。とくに、効果測定画面が大変見やすくマーケティング施策の結果が一目でわかるので、データの集計や分析は難しそうと感じる方でも安心して利用できます。

以下の画像は、配信したチラシの閲覧数がわかる画面です。

Shufoo!の料金形態は従量制で、無料でチラシを掲載できます。掲載後はチラシ閲覧人数に応じて課金されますが、予算の上限が設定できるので、予想を超える高額請求の心配はありません。

メニュー名Shufoo!基本プラン
課金式従量課金制
料金①店舗ごとに設定する月額上限
 商圏内上限閲覧人数×@9〜15円
②実績請求料金
 閲覧人数×@9〜15円

※実請求額は ①<②の場合①が請求額 ①>②の場合②が請求額
※チラシを月11本以上配信する場合は別途費用が発生

LINE公式アカウント

「LINE公式アカウント」には、大企業や中小企業など30万件以上もの登録があります。アカウントの開設は無料でできるうえ、5分程度で手続きができるので初めての方でもスピーディーに導入できるのが魅力的なポイントです。

店舗のアカウントを開設し、ユーザーが友達追加をすれば、メッセージを配信したりショップカードを発行できたりします。また、店舗で利用できるクーポンもシンプルな操作で発行できます。

LINE公式アカウントの料金形態は定額制で、無料メッセージ数に応じて3つのプランが用意されています。公式サイトでは料金シミュレーションも活用しながら、最適なプランを選びましょう。

メニュー名フリープランライトプランスタンダードプラン
課金式定額定額定額
月額固定費(税別)0円5,000円15,000円
無料メッセージ通数1,000通/月15,000通/月45,000通/月
追加メッセージ料金(税別)不可5円/通〜3円/通

みせめぐ

「みせめぐ」は、POSレジメーカーで有名なビジコムが開発した集客アプリです。導入店舗数は4,600店以上、アプリダウンロード数は30万件を突破しています。「みせめぐ」の魅力は、初期費用やランニングコストが無料で、運用コストを気にせずに利用できる点です。無料で利用できるので、予算に関わらず導入できるので、小規模店舗でも利用が可能です。

無料で利用できるにも関わらず、店舗の情報をプッシュ通知で顧客に届けたり、会員証を発行したりすることが可能です。また、会員証はデジタルで発行できるので、カードの紛失や持ち忘れの防止にも役立ち、顧客満足度の向上に寄与します。

さらに、店舗ページを作成すれば、おすすめの商品やサービス、チラシ、クーポンの配布も可能です。スタンプカード機能はありませんが、他の集客アプリには搭載されていることが多いスタンプカード機能はありませんが、有料の集客アプリに劣らないほど豊富な機能を兼ね備えています。

GMOお店アプリ

店舗独自のアプリを開発したい場合は「GMOおみせアプリ」がおすすめです。2023年2月時点で、2,980社、9,500店舗もの導入実績があり、店舗アプリの制作・導入実績としては国内最大級を誇っています。

GMOおみせアプリでは、デジタルクーポンの配信はもちろん、自店舗からのニュース記事やお知らせをタイムリーに顧客へ届けることが可能です。ただし、アプリの制作段階からカスタマイズできる箇所が多くあるため、自店舗にとって必要な機能を見極める必要があります。

また、料金形態は、利用可能店舗数に応じて3つのプランが用意されています。オプション機能を搭載すると別途料金がかかりますが、固定制の料金形態により、月ごとのコストの変動が抑えられるので、予算をオーバーする心配がありません。

プラン名LightプランStandardプランEnterpriseプラン
初期費用要問い合わせ要見積もり要見積もり
料金形態定額定額要見積もり
月額固定費(税込)月額22,000円〜月額55,000円要見積もり
利用可能店舗数3店舗まで10店舗まで無制限

店舗アプリ

店舗アプリは、自店舗に合わせてカスタマイズしたアプリを開発できるサービスです。マーケティング課題の解決に向けて、アプリ構築のためのヒアリングからスタートし、要望に合わせて最適なアプリを提供してくれます。

アプリ構築と聞くと本格的でリリースまでに時間がかかりそうなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、店舗アプリは、発注から最短20日程度で納品されます。自店舗の情報やクーポンを顧客に届けられたり、スタンプカードや会員証を発行できるなど、多様な機能を最適な形で搭載できます。

また、公式サイトでは、業種別の導入事例が公開されているので、同業種の事例を参考にしながら、自店舗に最適なアプリ導入イメージを膨らませてみてください。

料金形態固定
初期制作費用(税込)110,000円
月額利用料(税込)22,000円

まとめ

この記事では、集客アプリのメリットやデメリット、集客アプリの選び方やおすすめの集客アプリを紹介しました。メリットを最大限活用し、デメリットを可能な限り克服すれば、集客アプリは売上や顧客満足度向上になくてはならないツールになります。ぜひ、自店舗にとって最適なアプリを検討してみてください。

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