コラム 販促・集客
ポスティングに必要な費用とは?成功のポイントについても解説します

2023年04月13日
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執筆者
高千穂 香織

高千穂 香織

中小企業診断士。学校法人向けIT営業を経て、現在は都内会員制自習室でのBtoCマーケティングを本業としている。顧客管理、SNS運用、スタッフ採用・教育まで店舗運営を丸ごと担っている。副業では、大手資格試験予備校にて中小企業診断士講座の講師として活動中。担当科目は企業経営理論と経営情報システム。

ポスティングの特徴と費用対効果

ポスティングとは、チラシなどの広告資料をポストに投函するマーケティング手法です。店舗や企業が自ら配布することもありますが、ポスティングを専門に行うポスティング業者に依頼することもあります。

ポスティングのメリットは、低コストでマーケティング活動ができることです。ポスティングする地域やチラシの配布数によって異なりますが、チラシ1枚あたりに換算すると数円から数十円程度で配布できます。新聞や雑誌に広告を掲載したり、CMを作成したりすることと比べると低コストで実現できる点が魅力です。.

また、ポスティングは特定の地域やターゲット層に絞ってチラシを配布することもできます。自店舗の商圏内やターゲットとなる顧客層にアプローチできるので、不特定多数にアプローチするよりも高い集客効果が期待できるでしょう。

この記事では、ポスティングの料金の仕組みや相場を解説します。ポスティングを成功させるためのポイントも紹介するので、初めてポスティングに挑戦する担当者の方も安心して読み進めてください。

ポスティングに必要な費用と内訳

ポスティングの料金は、どのように決まる仕組みなのでしょうか。ここでは、ポスティングに必要な費用と内訳を解説します。内訳ごとの費用の相場も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

チラシデザイン費用

ポスティングでチラシを配布するなら、まずはチラシデザイン費用がかかります。A4サイズのチラシの場合、費用の相場は約2万円〜約6万円です。チラシのデザインは、自店舗の魅力を引き出し、受け取った人の興味を引くデザインであることが大切です。

チラシデザイン費用は、チラシのサイズや使う色、片面か両面かなどによって異なります。どのような要因で費用が変動するかを把握しておきましょう。

デザイン費用に影響する要因1:チラシのサイズ

まずチラシのサイズでは、チラシのサイズが大きくなるほどデザインにより多くの時間がかかるため、費用が高くなる傾向があります。代表的なチラシのサイズであるA4サイズと比較すると、A5サイズのチラシはデザイン費用が低くなることが一般的です。

デザイン費用に影響する要因2:チラシの色

チラシの色によってもデザイン費用が異なります。使う色の数が多いほどチラシのデザインにかかる時間が長くなり、費用も高くなる傾向があります。単色のチラシよりもフルカラーのチラシの方が、デザインの調整が必要なためデザイン費用が高額です。

デザイン費用に影響する要因3:片面か両面か

チラシが片面か両面かによってもデザイン費用が異なります。両面チラシは、表面と裏面のデザインを行うため、片面チラシよりもデザインに時間がかかり、費用も高くなりがちです。

デザイン費用に影響するその他の要因

他にも、チラシに写真やイラストなどを使用する場合、それらの素材もデザイン費用に影響します。素材が高価であったり使用料がかかったりする場合はデザイン費用が高くなるので、デザイナーに依頼する場合は予算に合わせて相談することが大切です。

チラシ印刷費用

A4サイズの印刷費用の相場は、約2円〜/枚です。チラシ印刷費用も、サイズや厚み、枚数、色、片面か両面などによってかかる費用が異なります。どのような要因で費用が変動するかを把握しましょう。

印刷費用に影響する要因1:チラシのサイズ

まずチラシのサイズについてです。チラシのサイズにはA3やA4などさまざまな種類があり、それぞれのサイズによってチラシ印刷費用が異なります。チラシのサイズが大きくなるほど印刷費用は高くなりますし、また用紙の厚みが増すほど印刷費用が高くなる傾向があります。

印刷費用に影響する要因2:印刷枚数

印刷する枚数も、チラシ印刷費用に大きな影響を与える要素です。印刷する枚数が多くなるほど、印刷に必要な用紙やインクの量が増えるため印刷費用も高くなります。

ただし、大量印刷の場合には、1枚あたりの印刷費用を抑えられる可能性があります。一定量以上印刷すると、1枚あたりの単価が下がる料金設定がされていることがあるからです。印刷を外注する場合は料金設定についてチェックしてみましょう。

印刷費用に影響する要因3:単色印刷かフルカラー印刷か

色については、単色印刷とフルカラー印刷の2種類があります。単色印刷は1色だけを使って印刷する方法で、フルカラー印刷は複数のインクで印刷する方法です。単色印刷はフルカラー印刷に比べて低コストで印刷できます。しかし、色数が限られてしまうためデザイン性に制限が出る可能性もあります。

印刷費用に影響する要因4:片面か両面か

最後に、片面印刷か両面印刷かについてです。両面印刷は、片面印刷に比べて使うインクの量が増えるため、片面印刷に比べて印刷費用が高くなります。ただし、両面印刷の場合はチラシに掲載できる情報量が多くなり、受け取った人への訴求力が高まるメリットがあるため、予算と照らし合わせてよく検討したいポイントです。

チラシ配布費用

チラシ配布費用は、チラシの配布方法によって異なります。チラシの配布方法は、主に全戸配布とセグメント配布の2種類の方法があります。

全戸配布とは

全戸配布は、名前の通り作成したチラシを指定した地域全体に配布する方法です。別名でローラー配布や軒並み配布とも呼ばれます。全戸配布の場合、費用の相場は約2円〜約6円/枚です。

セグメント配布とは

セグメント配布は、チラシを特定の地域やターゲット層に配布する方法です。別名で条件付き配布とも呼ばれます。セグメント配布の場合、費用の相場は約5円〜約10円/枚です。

以上から、セグメント配布の方が全戸配布よりも費用相場が高いことがわかります。セグメント配布は、配布条件に合う配布先のピックアップなどの作業が必要な分、費用が上乗せされるというイメージです。

チラシ配布費用は料金の変動が大きい

ポスティングに必要な費用と内訳の中でも、料金の変動がとくに大きいのがチラシ配布費用です。ここでは、チラシ配布費用の料金変動が大きい要因を紹介します。要因がわかれば、予算に合わせてチラシ配布にかかる費用をコントロールしやすくなるので、ぜひ参考にしてください。

配布費用に影響する要因1:配布方法

チラシの配布方法には全戸配布とセグメント配布の2種類の方法がありますが、どちらの配布方法にするかによって費用が変わります。両者のメリットとデメリットを踏まえて検討しましょう。

まず、全戸配布についてです。全戸配布のメリットは、配布範囲が広く効率的に多くの人にアプローチできる点です。配布範囲が広くなることで、自店舗の認知度向上や新規顧客獲得の可能性も高まるでしょう。

全戸配布のデメリットは、指定したエリア全戸分のコストがかかることです。指定したエリア内には、自店舗のターゲットとはなりにくい属性の顧客が含まれていることがあります。そのため、集客につながる可能性が低い人に渡るチラシは、費用対効果が低くなってしまいます。

次に、セグメント配布についてです。セグメント配布のメリットは、自店舗のターゲットとなる人を絞ってアプローチできる点です。たとえば、主婦向けのチラシを扱う場合は、主婦層に重点的に配布できます。ターゲットとなるエリアや人を絞れば、全戸配布よりもコストを抑えることができるでしょう。一方でデメリットとしては、配布範囲が狭く、ポスティングによる集客効果が限定的になることが挙げられます。

チラシの配布方法は、全戸配布とセグメント配布それぞれメリットとデメリットを踏まえて検討しましょう。

配布費用に影響する要因2:人件費

チラシのポスティングにおいて、人件費は変動が大きいポイントです。チラシデザイン費用や印刷費用を抑えても、人件費によってチラシ配布費用が高くなる場合もあります。そのため、チラシ配布費用を低くするには、チラシの配布枚数や配布時の工夫によって人件費を抑制することが重要です。

まず、配布枚数についてです。配布枚数が多いほど人件費は高くなる傾向があります。配布作業にかかる時間が長くなることで、より多くの人件費が必要になるからです。反対に、配布枚数が少なければ、配布作業にかかる時間が短くなり、人件費を抑制できる可能性があります。

他にも、配布時の工夫が人件費の抑制につながることがあります。たとえば、マンションやアパートなどの集合住宅であれば、エントランスにチラシを置けるラックが設置されていたり、管理会社の許可が下りた場合は、1件ずつ回るよりも共用部にまとめてチラシを置くことで効率よく多くの人にアプローチできます。結果として、配布にかかる作業時間を減らせるので人件費の抑制につながります。

しかし、チラシを置けるラックの管理元は、集合住宅の管理会社ではなくポスティング業者や、デジタルサイネージなど他の広告媒体を扱う業者が一般的です。そのため、利用を検討する際は、ラックの管理体制や利用条件等を確認する必要があります。

チラシのポスティングにおいては、人件費をコントロールするために配布枚数や配布時の工夫を検討することが、費用対効果の高いポスティングを実現するために有効でしょう。

配布費用に影響する要因3:配布エリア

配布エリアが都市部か地方かでも、チラシ配布費用が異なります。とくに都市部と地方の違いは、配布に関する人件費に影響を与えることが一般的です。

都市部は地方に比べると人口密度が高いので、比較的狭いエリアでも多くの世帯が存在します。一方、地方には人口密度が低いエリアもあります。そのため、同じ枚数のチラシを配布する場合でも地方は配布エリアが広くなり、移動時間や作業時間が増えて人件費に影響を及ぼす可能性が高いでしょう。

また、都市部と地方では、配布するスタッフの給与水準が異なっており、スタッフにかかる人件費が都市部の方が高くなる傾向にあります。

ポスティングを成功させるためのポイント

ポスティングを活用すれば、自店舗の顧客となりうる多くの人々にチラシを届けることができます。しかし、ポスティングの費用対効果を高めるためには、ポスティングに特化した成功させるための戦略が必要です。

ここでは、ポスティングを成功させるための3つのポイントについて紹介します。

効果検証を行える体制づくり

実施したポスティングにどれほどの効果があったか、効果検証を行える体制づくりが必要です。店舗運営者も従業員も、ポスティング以外にもやらなければいけない業務があります。そのため、効果検証を行える体制づくりをせずにポスティングを始めると「配りっぱなし」という状況に陥ってしまうかもしれません。

ポスティングを行った後、効果を把握できるような体制をつくりましょう。たとえば、ポスティング前とポスティング後の顧客アンケートを実施することで、どの程度の知名度や売上向上、チラシが来店の動機になったかなどを把握できます。また、チラシにクーポンなどの特典を付けることで、集客の効果を定量的に測ることができます。

効果を検証する体制づくりをしてからポスティングを実施し、効率よくPDCAサイクルを回すことが重要です。

配布条件を緩めてコストダウン

ポスティングにかかるコストは、チラシデザイン費用、チラシ印刷費用、チラシ配布費用などが挙げられます。配布するチラシそのもののデザイン性や紙質などにこだわればこだわるほど、チラシデザイン費用やチラシ印刷費用がかかるということです。また、配布エリアやターゲットの絞り方でも、チラシ配布費用が変動します。

ポスティングにかかるコストが予算を超えそうな場合は、配布条件を緩めてコストダウンしてみましょう。チラシそのものは、自店舗の情報を魅力的に伝えるためのものなので、条件を緩めるなら変動が大きいチラシ配布費用のコストダウンから実施することをおすすめします。

チラシ配布費用をコストダウンするためには、どうすればよいのでしょうか。具体的な方法としては、より配布エリアやターゲットを絞ることが挙げられます。必要なチラシ枚数を少なくしたり、作業時間を減らせたりするからです。また、一度に大量配布する必要がない場合は、複数回に分けて配布することで、1回あたりのチラシ配布費用をコストダウンできます。

初めてポスティングを実施するなら、まずはスモールスタートをして試行錯誤することが大切です。

複数社から見積もりを取得する

ポスティングを行うにあたって、自分で配布する方法もありますが、多くの場合はポスティング業者に依頼することが一般的です。しかし、ポスティング業者はたくさんあり、それぞれの業者によって料金体系やサービス内容が異なります。そのため、自店舗に合ったポスティング業者を選ぶことが重要です。

ポスティング業者に依頼する場合は、1社ではなく複数社から見積もりを取得してください。ポスティング業者によって、料金やサービス内容が異なるからです。見積もりを取得したら、下記のポイントを比較検討してみましょう。

料金

ポスティング業者ごとに、配布枚数や配布エリア、配布方法などによって料金が異なります。予算やチラシの配布目的に応じて妥当な料金設定の業者を選びましょう。単に「安いから」という理由でポスティング業者を決めるのは要注意です。ぱっと見た費用が安くても、希望する内容のサービスを受けるためには、追加料金が必要なことがあるからです。

見積もりを取る際には、費用の内訳までしっかりと確認しましょう。

配布方法・エリア

ポスティング業者によっては、対応できる配布方法が異なる場合があります。自店舗の商圏やターゲット層、チラシ配布の目的に合った、配布方法やエリアを選べるかも確認しましょう。ポスティング業者の公式サイトには、対応可能な配布方法や配布エリアが記載されていることもあります。不明な点があれば問い合わせて、契約前に解消しておきましょう。

信頼性

チラシの配布は、ポスティング業者に依頼するのが一般的な方法です。しかし、外注することにより、配布先に届かなかったり投函されなかったりするなどのトラブルが起こる可能性もあります。見積もりを取ったら料金だけでなく、口コミや評判、実績なども確認し、信頼できる業者かも確認しましょう。

以上のポイントを踏まえて、見積もり時の対応や提案内容から、信頼できるポスティング業者かを見極めることも大切です。自店舗の集客について真摯に向き合ってくれるポスティング業者に依頼しましょう。

ファミリー層にアプローチするなら『電子チラシ』もおすすめ

電子チラシはWebを介して買い物情報を伝えるサービスであり、20~40代に強い影響力を持つ広告媒体です。紙のチラシだと作成から配布までに時間がかかってしまいますが、Webによる情報配信ならば、伝えたいときに伝えたい情報を素早く届けられます。

特に、Shufoo!は、月間チラシ閲覧数が4.5億、月間利用ユーザー数が1,600万人を超える、国内利用率No.1のチラシアプリです。購買意欲が高い20~40代の子育て世帯がメインユーザーなので、ファミリー層にアプローチしたい店舗には特におすすめです。

紙のチラシで作成したデザインデータをそのまま配信できるので、ぜひ併用してみてください。電子チラシでいくつかのクリエイティブでテストを行い、反応が高かったものをポスティングすると、予算を絞って効率よく広告出稿を行うことができます。

まとめ

この記事では、ポスティングの料金の仕組みや相場について解説しました。ポスティングの料金の仕組みをもとに、自店舗にとって費用をかけてもよい部分と抑えたい部分を検討してみてください。

また、ポスティングを成功させるためのポイントも3つ紹介しました。ポイントを押さえてポスティングを実施し集客に繋げ、自店舗の売上向上を図りましょう。

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