コラム 販促・集客
ポスティングの効果とは?効果測定の方法や失敗しないための対策についても解説

2023年04月27日
※掲載内容は公開日時点の情報です。現在と異なる場合がございます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
執筆者
高千穂 香織

高千穂 香織

中小企業診断士。学校法人向けIT営業を経て、現在は都内会員制自習室でのBtoCマーケティングを本業としている。顧客管理、SNS運用、スタッフ採用・教育まで店舗運営を丸ごと担っている。副業では、大手資格試験予備校にて中小企業診断士講座の講師として活動中。担当科目は企業経営理論と経営情報システム。

ポスティングは費用対効果が高いマーケティング手段

ポスティングとは、チラシなどの広告資料をポストに投函するマーケティング手段です。店舗や企業が自ら配布することもありますが、ポスティングを専門に行うポスティング業者に依頼することもあります。

ポスティングは、新聞や雑誌への広告掲載やCM作成に比べると低コストで実施できます。ポスティングは特定の地域やターゲット層に絞ってチラシを配布できるので、地域密着型のビジネスならぜひ取り入れたいマーケティング手段です。自店舗の商圏内やターゲットとなる顧客層に絞ってアプローチできるので、不特定多数にアプローチするよりも高い集客効果が期待できます。

この記事では、ポスティング効果について、効果測定の方法を交えて解説します。ポスティングで失敗しないための対策についても紹介するので、初めてポスティングに挑戦する担当者の方もぜひ参考にしてください。

ポスティングのメリット

ポスティングには、高い費用対効果を得られることに加えてさまざまなメリットがあります。ここでは、ポスティングのメリットを5つ紹介します。自店舗にとってもメリットと感じる点が多ければ、ポスティングの実施を前向きに検討してください。

新規顧客獲得につながる

メリットのひとつは、新規顧客獲得につながるという点です。ポスティングは、既存顧客の再来店やリピート購入を促す手段としても、これまで自店舗の顧客ではなかった新規顧客にアプローチできる手段としても有効です。

新聞折込チラシは新聞の購読者にしかアプローチできません。また、ダイレクトメールは住所がわかる世帯にしかアプローチできません。これに対しポスティングなら、新聞の非購読者や、住所がわからない世帯にもアプローチするチャンスがあります。

とくに地域密着型の店舗であれば、商圏内の世帯にアプローチすることで、新規顧客獲得につながる可能性が高いでしょう。もともと商品やサービスに興味がある消費者なら、ポスティングをきっかけに新規顧客として商品やサービスを購入する、もしくは来店してくれると期待できます。

即効性がある

ポスティングには、集客の即効性があるというメリットもあります。消費者が1日1回ポストを覗くとしたら、ポスティングのチラシはそれだけ顧客の目に触れやすく、結果として短期間での集客効果を期待できます。

SNSやメールなどでの情報発信は他の情報に紛れて見落とされることも少なくありませんが、ポスティングなら配布したチラシを直接手に取ってもらうことで、より確実に情報を伝えられます。

もちろんチラシを手に取ってもらえても、内容を読む前に捨てられてしまう可能性は否めません。ですから手に取ってもらった後に、内容まで読んでもらえるような工夫をすることが大切です。

配布エリアやタイミングを自由に決められる

ポスティングには、配布エリアやタイミングを自由に決められるというメリットがあります。自由度が高いため、ターゲットとする顧客層に的確にアプローチできるのです。

具体的には自店舗のターゲット層に合わせたエリアを選び、より的確にアプローチできます。たとえば、高齢者向けの商品やサービスを多く扱う場合は、高齢者が多く住むエリアにチラシを配布できるでしょう。

加えて、たとえば学生向けの商品やサービスを販売促進したい場合、入学シーズンや試験期間などに合わせてチラシを配布することで、効果的にアプローチできます。店舗独自のイベントやセールの開催に合わせてチラシを配布することも、集客効果を高めるのにおすすめです。

配布する時間帯や曜日選びも重要なポイントです。一般的に、ポスティングに効果的な時間帯は午前中〜13時ごろまでといわれています。夕方以降にポスティングをするよりも、スーパーやドラッグストアなら、当日中の来店につながりやすいからです。

また、自宅にいる人が多いと思われる週末にポスティングする企業が多いので、他社のチラシに埋もれてしまうのを避けるために、あえて週末以外にポスティングするのも作戦の一つです。

ノベルティやサンプルを配布できる

ポスティングには、チラシと一緒にノベルティやサンプルを配布できるというメリットがあります。ノベルティやサンプルの配布により、チラシだけを配布するよりも販促効果を高められるでしょう。

新聞折込ならチラシのみ、フリーペーパーであっても誌面に掲載できるスペースが限られています。これに対しポスティングなら、ポストに入るサイズのものであれば一緒に投函できるでしょう。

配布したノベルティやサンプルは、顧客とのコミュニケーションを深めるうえでも役立ちます。ノベルティやサンプルを受け取った顧客からの反応や感想を聞くことで、顧客のニーズや要望をより把握できるからです。ノベルティやサンプルをきっかけに、店舗の口コミにつながることも期待できます。

効果測定ができる

ポスティングは、配布したチラシが集客につながったかどうか効果測定できます。

もちろん、ただチラシを配布しただけではマーケティング活動の改善に役立てることはできません。しかし効果測定できる仕組み作りをすれば、客観的なデータを集め、チラシの配布エリアやタイミング、チラシの内容やデザインなど、より効果的なポスティングになるよう改善が進められます。

効果測定の方法については、これから詳しく解説するので安心して読み進めてください。

ポスティングの効果測定方法

ポスティングにはさまざまなメリットがあり、効果測定によってよりよいマーケティング活動へと改善できることもわかりました。では、ポスティングの効果測定にはどのような方法があるのでしょうか。

ここでは、効果測定に用いられることが多い「反響率」について解説します。

反響率とは

反響率とは、ポスティングでチラシを配布したことによって、どれだけの反応があったかを示す割合です。ここでいう反応とは、来店や購買、問い合わせなどの行動を指します。

反響率は次の計算式で求められます。

「反響数(反応数)÷配布数×100%=反響率」

反響率が測定できれば、ポスティングの効果を客観的に評価できます。業種によっても異なりますが、反響率は0.01 〜1%が目安と言われています。

ポスティングのよくある失敗と対策

ポスティングは集客手段の1つとして効果的である一方、行き当たりばったりで行なうと失敗することもあります。ここでは、ポスティングのよくある失敗と対策について解説します。失敗を回避するためのポイントを意識してポスティングを成功させましょう。

ターゲットのセグメントが曖昧である

ポスティングのよくある失敗は、ターゲットのセグメントが曖昧で効果が薄れてしまうことです。たとえば、高齢者向けのチラシを若年層が多く住むエリアに配布してしまうといったことが挙げられます。

ポスティングでは、ターゲットとなる顧客層や配布エリアを的確にセグメント分けすることが重要です。自店舗のチラシをどのような人に届けたいか、ターゲットが多く住むエリアはどこかを見極めましょう。

ターゲットを的確にセグメント分けするためには、年齢、性別、居住地域、職業、趣味、ライフスタイルなどの顧客属性を把握することが役立ちます。とくに、地域密着型の店舗であれば、商圏の特徴をしっかりと捉えることが大切です。

「店舗から半径◯キロメートル」や「徒歩◯分」というように調査する範囲を絞り込み、世帯やライフスタイルの傾向などを調べてみてください。

印象に残らないチラシ内容である

ポスティングのよくある失敗の1つは「チラシが読まれることなく捨てられる」ということです。この失敗を防ぐためには、ターゲットの興味を引くような内容やデザインにし、印象に残るチラシをポスティングする必要があります。

まず、ターゲットの興味を引くためには、ターゲットの興味関心に合わせた情報やクーポンなどを掲載することが大切です。たとえば、子育て中の主婦がターゲットの場合、子ども向けのイベントやキッズスペースの情報を掲載することで、ターゲットに刺さる内容をアピールできます。

デザインにも工夫が必要です。店舗のイメージに合わせつつ、目を引く配色やフォント、写真やイラストを使用しましょう。視覚的な訴求力を高めることで、チラシを手に取ってもらいやすくなります。

ただし、チラシが極端に派手すぎたり、情報を詰め込み過ぎたりすると、逆に読む気を失わせてしまう可能性があるので注意が必要です。

反響率を測るための工夫ができていない

ポスティングを実施しても、集客や購買に繋がらなければ成功とは言えません。ポスティングの効果測定を行い継続的に改善するためにも、反響率を測るための工夫が必要です。

反響率を意識せずにポスティングを続けても、集客や購買に繋がらなければ無駄なコストとなってしまいます。ここでは反響率を測るための工夫を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

会員データを利用する

店舗独自の会員カードやポイントカードを発行している場合に有効な方法です。会員カードやポイントカードに紐づいている会員データを利用し、ポスティングを実施したエリアの来客数や売上などを確認しましょう。来客数や売上に変化があったら、反響があったことが推測できます。

チラシにクーポンを付ける

ポスティングするチラシにクーポンを付けておき、店舗での利用率をチェックする方法です。クーポンには、お得に買い物ができる点に魅力を感じさせ、来店を促す効果もあります。チラシに付けたクーポンが店頭で利用されれば、反響があったことがわかります。

チラシにクーポンを別途付けるよりもシンプルな方法としては、チラシそのものを持参してもらうことが挙げられます。チラシを持参することで、割引ができたり特典がもらえたりするなどのメリットをわかりやすく提示しておきましょう。

Webサイトを活用する

店舗の公式サイトなどWebサイトがある場合は、チラシにWebサイトへアクセスできるQRコードを掲載しておきましょう。Webサイト側では、Googleアナリティクスなどを使うと、QRコードを経由してサイトにアクセスした数を測れるので、反響があったかどうかの確認に役立ちます。

Webサイトには、チラシに載せきれなかった情報も掲載することも可能です。サイトを見て来店につながる可能性もあるので、チラシとWebの両方を活用し集客効果を高めるのがおすすめです。

来店時にアンケートを実施する

顧客の来店時にアンケートを実施する方法です。アンケートの項目に「何を見て来店したか」を追加しておきます。顧客が来店するきっかけは、ポスティングしたチラシ以外にも「通りすがり」や「知人の紹介」などあらゆることが考えられます。その中で「チラシ」にチェックがついた数をもとに、反響率を算出しましょう。

依頼するポスティング業者の質が低い

ポスティングは、自店舗で実施するだけでなく、ポスティングに特化した業者に依頼するケースも多いです。専門業者に依頼すると、培ったノウハウを活かして効果的にポスティングをしてもらえます。

しかし、中には質が低いポスティング業者もあります。ポスティング業者の質が低い場合、チラシ配布が行き届かなかったり、配布エリアやタイミングも曖昧だったりする可能性もあります。質が低いポスティング業者に依頼すると、コストに見合う効果が得られず失敗に終わる可能性が高いでしょう。

では、安心して依頼できるポスティング業者はどのように選べばよいのでしょうか。ポスティング業者選びの失敗を回避するためには、コストと質の両方の観点から業者を選びましょう。

相場よりも低料金でサービスを提供するポスティング会社もありますが、すぐに飛びつくのは危険です。依頼する前に口コミやレビューを調べたり、実績や信頼性も確認したりしてください。

また、ポスティング業者と見積もりをやりとりする時点で、配布方法や配布エリア、配布タイミングなどを詳細に打ち合わせすることも大切です。実際にコミュニケーションを取りながら、コストと質の両面で信頼できるかを見極めてください。

1回しかポスティングしない

1回しかポスティングをしないというのも、ポスティングのよくある失敗例です。ポスティングは、チラシを1回だけ配布したからといって、効果が最大化されるわけではありません。

ポスティングの効果を最大化するためには、継続的に実施することが大切です。同じターゲットやエリアに対して繰り返し配布することで、アプローチする機会を増やすことができます。

1回目の配布で反響がなかった場合でも、2回目以降の配布で反響が得られることもあるので、継続的に実施することを心がけてください。まったく同じチラシを配布するよりも、掲載する内容やデザインを見直しながら継続しましょう。

効果測定ができていない

ポスティングの効果測定ができず、配布しっぱなしにしてしまうのもよくある失敗です。効果測定をしなければ、ポスティングの費用対効果がどれほどあったのかがわかりません。ポスティングの良かった点と改善すべき点を見つけるためにも、効果測定は見逃せないポイントです。

とはいえ、店舗運営者が自身で効果測定を行うのは簡単ではありません。効果測定をしっかりと行うために、効果測定を行える仕組みを作りましょう。たとえば、効果測定に役立つデータや報告書を作成してくれるポスティング業者に依頼することが挙げられます。また、客観的に効果測定ができるよう、反響率を測るための工夫もポスティングを実施する前に検討しておきたいポイントです。

期待する効果が得られないチラシを配り続けても、反響にはつながらずコストがかかるばかりです。チラシはただ配れば良いというものではありません。より効果的なポスティングのために効果測定を繰り返し、改善することが大切です。

電子チラシの効果は?

ポスティングの配布を検討するのであれば、電子チラシと併用してみるのも一つの方法です。電子チラシなら、商圏の把握やチラシの良し悪しの判断を簡単に行えるので、効率よくポスティングを実施できます。
電子チラシが備えている特徴について見ていきましょう。

電子チラシ市場について

電子チラシは約3人に1人が普段から利用しているという調査データもあり、紙チラシと比較しても存在感が増しています。特にスーパーでは紙のチラシと並んで電子チラシも閲覧されており、チラシを見た後の購入率は電子チラシのほうが高いのが特徴です。

電子チラシは複数の店舗のチラシを同時に見ることができるというメリットがあり、クーポンなどもすぐに入手できるので利用率が高まっています。

Shufoo!で計測できること

Shufoo!では”何人が閲覧をしたのか”といった情報だけでなく、”どのエリアに住んでいる””どんな人”が見たのかが分かります。このデータを活用して、ポスティングの効果が高そうなエリアを絞りこむことができます。

さらに、Shufoo!なら基本料金0円で、チラシを見た人数に応じて料金が発生するので、「チラシが見られていないのにお金を払う」というムダが発生しません。

まとめ

この記事では、ポスティング効果について、効果測定の方法を交えて解説しました。ポスティングは、行き当たりばったりで実施すると、よくある失敗に陥ってしまいます。今回紹介した失敗を回避するための対策を参考にして、ポスティングによる集客効果を最大化できるよう取り組みましょう。

あなたに合った集客方法をご提案します

ページトップへ