コラム 販促・集客
お客様もスタッフもワクワクさせる! これからの時代、愛される店づくりに必要なこと

2020年02月12日
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小売店舗が生き残るためにはこれまでの繁盛店の法則(低価格・品揃え)ではなく、店内販促を通して「お客様に愛される店」を作っていくことが必要です。そのために店舗全体で取り組むべきことは「お客様を飽きさせない売場づくり」です。今回は、お客様の集客・定着に課題を感じている方に向けて、お客様を飽きさせない売場づくりの方法、そして愛される店づくりの基礎についてお伝えします。

執筆者:株式会社FamilySmile 代表取締役 成田 直人
19歳ABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得、22歳PCデポにて7か月で個人売上1億円を達成、2007年3月小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社FamilySmileを創業。年間200回10000名以上をトレーニングし、2017年3月で10周年を迎え受講生も10万名突破。著者としても接客業・店長向け書籍を中心に13冊(海外2冊)の書籍を出版し、累計10万部を超える。2013年から海外進出も果たし、ハワイ・シンガポールにて日本のおもてなしを世界に広げる国際的なコンサルタントとしても活躍中。


これまでは「需要>供給」の時代でした。来店するお客様の数が多かったため、より多くを品揃え、より良い場所で、より安く販売していれば繁盛店を作ることができました。お客様にとってもそうした店は便利であるし、そこにしか買い物先がなかったため殺到していたのです。このころの小売業の仕事は、いかに商品の品切れを防ぐか、というのが生命線でした。「売場に創造性はいらない。とにかく現場は決まった仕事を決まった手順で行えばOK」だったのです。

しかし、お客様はこのオペレーション中心の店舗に飽きてしまい、次第にそうした店から足が遠のくようになりました。さらに、スタッフも「単調な仕事がつまらない」と辞めていく人が増えて小売業は人手不足の業界となりました。

では、お客様が離れてスタッフも辞めていく状況下でどう改善すればいいのでしょうか?

その方法は新時代の店舗運営を実践すること、すなわちオペレーションからクリエイティブに移行することです。お客様を飽きさせない売場づくりには、このクリエイティブ型の運営がカギとなります。

飽きられたら終わり、ワクワクする売場づくりをしよう

クリエイティブ型運営の特徴は、店に足を運ぶたびに新しい発見がありワクワクすることです。お客様を飽きさせず、ワクワクさせるためには「アイデア」が必要です。これからの時代は、このアイデアを店全体で考えて生み出していくことが求められます。ここで、私が実際に行っているアイデアをひとつ紹介しましょう。

私は最初、スタッフに「自分がこの店で一番好きな商品群を陳列してPOPをつけましょう!」と依頼します。
何年も働いているスタッフは、その店でいつも購入するお気に入りの商品が個々にあります。しかし、不思議なことにそれらの商品はお客様にあまり購入されていません。お客様は知らないけれど、働くスタッフには人気がある商品が多々あるのです。

そこで、スタッフが選んだ商品を店頭の目立つコーナーに出して、スタッフの顔写真と使用感(感想)を取り入れたPOPをつけます。すると、「何これ!?」とお客様の目に留まります。
POPを作成したスタッフが、POPを見て試しに購入したお客様から「こないだこの商品買ったんだけどすごいよかったわ、教えてくれてありがとう」と感謝された、ということもありました。

さらに、店内でアイデアを反映させた売場を作る前と作った後で商品がどれだけ売れたのかを計測することで、売上が上がれば「こんなに売れたんだ!?うれしい!」というスタッフの成功体験につながります。

こうしたクリエイティブ型の運営においては、スタッフの疲労度は増します。体を動かすことに加えて、さらに頭を使うことになるからです。ですがその一方で、自ら考えたことや行動したことが結果となることで充実感と達成感が生まれるため、スタッフの満足度が上がり、離職率が大幅に低くなります。
実際にそうなった店舗を見るたびに、私は「みんな、商品を陳列や検品だけする仕事に飽きているんだな」と実感しています。

愛される店づくりの基礎は、スタッフに愛されること

スタッフの創造性を引き出し、成功体験につながるサポートができると、スタッフの仕事の質もさらに高まります。この循環を作ることが愛される店づくりに欠かせません。

私はクライアント先でこの状態を作るたびに、いつもビジネスの原理原則を再確認させられます。それは、「スタッフが笑顔になればお客様も笑顔になる。スタッフが仕事にワクワクすればお客様も売場でワクワクする」という原則です。

あなたのお店はいかがですか? スタッフはいつも笑顔でワクワクして働いていますか?

働くスタッフが職場に満足することでお客様を喜ばせたいという意欲につながります。この意欲を作ることがこのコラムをお読みいただいているあなたの役目だと思います。そして、スタッフの意欲とともにアイデアを活用してお客様をワクワクさせる売場を作っていきましょう。

まとめ

笑顔で感じの良いスタッフが迎える、さらに店内で今まで出会ったことがない商品に触れさせワクワクさせることでお客様の継続来店につながります。ワクワクさせ続けることで、好感度の高いイメージを持続できます。お客様に愛されるためにはスタッフにも愛される店を作ることが大切なのです。ぜひ自身の店でも活用し、愛される店を作っていきましょう。


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