コラム 販促・集客
【事例付き】クーポン付きチラシの集客で絶対に外せない4つのコツとは

2021年06月11日
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執筆者
ショッピングセンター経営士 岩本利達

ショッピングセンター経営士 岩本利達

地域密着型のショッピングセンター(以下、SC)で、イベントや、販売促進キャンペーンの企画・運営、広報担当者として従事。SCの分野に限らず、地道な手配りチラシから華やかな大規模集客イベントまで幅広く手掛けており、リアルな現場での経験や、競合他社と差別化するための独創的なアイデアによって、中小企業の販売促進、広報の戦略立案もサポートしている。業界では最高峰の資格「SC経営士」を保有しており、SCを切り口としたまちづくりの専門家として活躍。

チラシを見たお客様が来店し、購入するよう誘導するために設定されることの多いクーポン。しかし、実際に発行してみると、
「チラシにクーポンを付けて配布したが、回収率が低い」
「クーポンによる集客効果を実感できない」
などと、コストに見合った集客効果が感じられないと悩むケースが多く見られます。

オトクなクーポンを発行したのに、なぜお客様に活用してもらえないのでしょうか?ひょっとしたら「クーポン作成のコツ」を抑えられていないのかもしれません。

この記事ではショッピングセンターの広報として培った「効果のあるクーポンを発行するためのコツ」を皆さんにお伝えします。

チラシに付けたクーポンの回収率の目安は?

そもそもクーポンの回収率とは、どの程度なのかと疑問に感じますよね。

残念ながら、回収率は一概に目安というものがありません。どういった商材をどれくらいの範囲に、どれだけ配布するかによっても変動があります。

私が所属しているショッピングセンターでの目安では、1万部の折込チラシ配布で1人が反応をする想定をしており、確率としては0.01%となります。

少ないと感じられたでしょうか。しかし、回収率は大切ですが、それだけを見るのではクーポンの効果を活かしきれません。

ここで、クーポンの効果を考えてみましょう。

クーポンを付ける効果は大きく分けて2種類

クーポンの1つ目の効果は、「集客効果を高める」ことです。チラシにクーポンを付けることで、チラシの内容だけでは来店・購入を決めかねるお客様の最後の一押しになります。

クーポンの「集客効果」は意識している方が多いかと思います。見落としやすいのがもう一つの効果です。

クーポンの2つ目の効果は、「お客様が求めていることがわかる効果」です。お客様に頒布したチラシがどれくらい効果があったのかを調べるために、チラシの内容と合ったクーポンを設定することで、お客様がチラシの内容に興味を持ってくれたかどうかを測定することができます。つまり、お客様の潜在需要を推測することができるのです。
ここまで、クーポン配布の概要について説明してきました。いよいよ実践編。クーポンの効果を最大化する具体的な方法をお伝えします。

値下げで終わらせない!効果的なクーポン販促の考え方とは

「割引クーポン」「無料クーポン」など、さまざまなクーポンがありますが、店舗側にとっては利益を失うことになります。
クーポンはただの値下げで終わらせることなく、効果的なクーポン販促にするために、事前に検討しておきたいポイントをお伝えします。

検討ポイント1:クーポンを誰に向けて発信するのか

まず、クーポンをつける前に”どんな人に向けて発信するのか”を明確にしておきましょう。チラシを作る際にも言えることですが、広すぎるターゲットでは効果を上げづらいので、ある程度ターゲットとなるお客様を絞り込む内容にする必要があります。

特に大事なのが、「新規客か既存客か」という点です。

新規客に対しては、より事業の本質に触れてもらえるよう、主力商品や自信のある商品を利用できるクーポンが望ましいです。例えばラーメン屋であれば、「ラーメン1杯100円オフ」といったクーポンです。

一方で既存客に対しては、条件が厳しくてもお得感のある内容で再来店を促す戦略が取れます。同じくラーメン屋で例えると、来店するごとに割引金額が上がっていくステップアップクーポンなどが考えられます。

どういったお客様を呼び込むかによって適切な内容は変わりますので、必ずイメージしておきましょう。

検討ポイント2:クーポンの目的をはっきりさせる

クーポンの目的もはっきりさせておきましょう。例えば以下のように、目的に合わせてクーポンの内容が変わります。

目的クーポンの内容
集客を増やす買い上げ客数や入館数を増やすためのクーポン
【例】クーポンをクーポンを持参した方にノベルティプレゼント
売り上げを増やす買い上げ促進となるクーポン
【例】5,000円以上お買い上げで300円割引するクーポン
認知向上幅広い層に使ってもらえるクーポン
【例】最も高額な商品1点が15%オフになるクーポン

話題性が高く口コミやSNSなどでの拡散を狙ったクーポン
【例】SNS投稿で15%オフになるクーポン

認知向上については、多くの人に使ってもらえるクーポンにする方法と、SNS拡散を狙ってクーポンを受け取った人だけではなく受け取った人の知人にも知らせることができるSNS拡散型クーポンがあります。

クーポン販促の方向性がイメージできたら、いよいよ実際のクーポンに落とし込んでいきましょう。

クーポン付きチラシの集客効果をアップするための4つの重要なコツ

効果のあるクーポンはお店によって異なりますが、集客を増やすためには基本となる「4つのコツ」をおさえておく必要があります。自社が発行しているクーポンが4つのコツを抑えているかをチェックしましょう。また、イメージしやすいように、私がショッピングセンターの広報として実際に体験した事例も合わせて紹介しますね。

コツ1:チラシとクーポンの内容を関連させる

チラシを読んで迷っている顧客の後押しになるのが良いクーポンです。つまり、チラシとクーポンは、一体のストーリーになっている必要があります
チラシやクーポンに目を通しているお客様が途中で疑問を抱いたり、考えてしまったりすると、商品やサービスへの興味をそがれる可能性もあります。
たとえば、チラシの内容で興味を引いても、クーポンが別の商品やサービスだと、お客様が疑問を感じ、せっかく高まった興味が冷めてしまうかもしれません。チラシとクーポンは必ず関連させた内容にしましょう。

とはいえ、デザイン的には、クーポンがチラシに溶け込みすぎてしまうのは問題です。クーポンがチラシ情報の一部と認識されてしまい、気づいてもらえない可能性があります。クーポンのデザインを検討し、明らかにカラーやフォントを変えたり、重要な情報の近くに配置するなどして見つけられやすい工夫もしておきましょう。また、チラシの中で明らかにクーポンであることが分かるように、切り取り線を記載しておくのも有効な手段です。

事例:チラシとクーポンを関連させて、8%の回収率を達成

ショッピングセンター内で、食物販店舗が約10店舗入る区画の告知チラシを配布したときの話をします。食物販店舗の紹介チラシに食物販の店舗で使える100円クーポンを付け、施設内と周辺に10,000部折込を行いました。
食物販という事でデイリーな需要が見込めたため、区画内のどの店舗でも使用できるクーポン内容にし、金額や条件の設定もシンプルにしたところ、発行に対して8%の戻りがありました。施設内の配布という事もあり、回収率が高まることは見込んでいましたが、施設の再利用促進も含めて予想以上に良い効果を上げられました。

例えばこの事例において、食物販店舗の紹介チラシに、食物販のクーポンではなく、関係の薄いノベルティプレゼントのクーポンを付けても、効果は出にくかったでしょう。

コツ2:ひと目で分かる特典内容にする

クーポンを見ただけで、どんなメリットがあるのか、どんな条件で使用できるのかを、お客様が理解できるようにしなければなりません。
わかりやすいクーポンの例としては、以下のようなクーポンが考えられます。

  • ワンコインクーポン 【例】ラーメンをワンコインで提供
  • ドリンク一杯無料  【例】コーヒー一杯無料 生ビール一杯無料

使用数を抑制しようとして条件を複雑にしすぎると、よほどお得な内容でもない限りお客様は考えるのを放棄してしまいます。逆に、店舗側がクーポン利用を抑制しようとしている意図が伝わってマイナスイメージにもつながりかねないので気を付けましょう。

事例:特典クーポンの引換手順を複雑にして失敗…

歳時記に合わせた企画として、「クーポン引換券」をチラシにつけたのですが、額面が高額だったため大量に利用されるのを防ぎたいと考えました。そのため、インフォメーションセンターに「クーポン引換券」を持っていくと、割引クーポンがもらえる仕組みとしました。

しかし、いくらクーポン引換券に「インフォメーションセンターで引き換えが必要」と記載してあっても、お客様は店頭で直接使えると思い込んでしまい、レジで「クーポン引換券」を出すお客様がたくさんいました。その度にスタッフが案内し、インフォメーションセンターに行ってもらい、また店頭へ戻ってくる、というたらい回しが起こってしまい、その煩雑さにクレームが入りました。

複雑な条件は煩雑なオペレーションを招き、現場でトラブルが起こりやすくなります。極力一目で分かるような表現を心がけましょう。

コツ3:クーポン内に「有効期限」を載せる

「クーポンに有効期限を記載しないほうが、長く使ってもらえるのではないか」と考える方もいるかもしれませんね。しかし、それは間違いです。

クーポンに有効期限が記載されていない場合、お客様の思考としては2種類考えられます。

一つ目は「有効期限がないなら急がなくていい」と思ってしまうケース。財布に入れてもらう以前にチラシの山に埋もれてしまい、最終的には忘れ去られてしまうという末路をたどります。

二つ目は「有効期限が書いていないから使えるかどうか分からない」と考えるケース。クーポンが余程魅力的ならさておき、わざわざクーポンが利用できるかどうか問い合わせるのもお客様にとっては面倒なものです。クーポン利用のハードルが上がってしまい、最終的には使わないお客様が多いでしょう。

どちらにしても有効期限を付けないことで、クーポンを使ってもらえる可能性が下がります。クーポンには必ず有効期限を付けましょう。

事例:クーポンの利用は有効期限間際が高くなる

大抵のクーポンは駆け込み需要が高く、有効期限間際になると利用されることが多いです。以前、カフェやレストランで使用できる500円のクーポンを発行した際は、有効期限間際の1週間は、4週間の会期の中でも回収率30%と非常に高い利用シェアを叩き出しました。

裏を返せば、お客様は有効期限をしっかり見ていることがわかります。有効期限を気にしているからこそ駆け込みで利用しようという心理となったわけです。

コツ4:分かりやすい表現で見る側を悩ませない

特にノベルティ付きクーポンの場合、「限定ギフトをプレゼント」などのテキストだけでは魅力を感じてもらえない事があります。そのギフトが自分にとって欲しいものかどうかが分からないとなると、魅力も半減してしまいます。クーポンにはノベルティの内容をわかりやすく明示しましょう。

また、表現も大切です。例えば、以下の2つを比べた際、どちらがお得に感じますか?

  • 「3個買うと40%オフ」
  • 「2個買うともう1個無料」

実際の割引率としては「3個買うと40%オフ」の方が高いのですが、「2個買うともう1個無料」の方がお得に感じるのではないでしょうか。

表現によっては魅力が十分に伝わらない場合もありますので、お客様が何を求めており、どんな表現をしたら響くのかは手抜きをせずしっかり考えておかなければなりません。

事例:ノベルティの詳細を記載しなかったことで回収率ダウン

期間限定で出店する催事店舗の告知チラシに、「お買い上げ金額10,000円以上でノベルティプレゼント」と記載した際、非常に回収率が悪かったことがあります。

チラシは手配りや館内配布を行ったため、すでに施設を利用している潜在顧客に対してのアプローチであり、回収率1%は確保したかったのですが、実際は1%を切ってしまいました。

回収率が低かった理由は、お客様にノベルティの魅力が伝わらなかったからです。チラシの雰囲気を重視して、A6サイズの小さなチラシに必要最低限の情報のみを記載したいとの要望があり、ノベルティの写真や詳細などを記載しませんでした。

本来であれば、雰囲気を大切にするチラシにはクーポンを付けるべきではありませんが、妥協して分かりにくくした結果、効果が出づらいクーポンになってしまいました。

クーポンをネット配信すると、効果検証が簡単

紙のチラシにクーポンをつけて配布した場合、配布部数によっては莫大な数の戻りがあって、カウントする事務作業に時間がかかってしまう場合があります。また、地域ごとにクーポンコード等を分けて反応のあった地域を浮き彫りにするなどの戦略を取った場合は、さらに手がかかってしまいます。

電子チラシサービスShufoo!(シュフー)では、お気に入り店舗登録をしてくれているお客様に対して、クーポンの配信ができ、クーポンがどのくらい使われたのかの計測もできるので、効果検証が容易です。折込チラシでは他業種の競合がひしめきあっていたり、ポスト投函のチラシが禁止されていることの多い昨今、お気に入り=情報を知りたい、と考えているお客様に対して直接アプローチができるのは費用対効果の面でも良い数値が期待できます。また、印刷が不要のため、どのような内容やキャッチコピーが効果的なのかの検証を素早いサイクルでまわすことができます。

クーポンの種類別 利用経験

2020年11月に行った自主調査によると、紙のチラシに印刷されているクーポンの利用率は51.5%なのに対し、ネット上のクーポン画面やアプリなどの端末にかざすタイプは77.0%の利用率があることがわかりました。

クーポンの種類別の利用経験。使ったことのあるクーポンの種類を教えてください(複数回答)に対し、ネット上のクーポン画面やアプリなどを見せたり、端末にかざすものと答えた人は77%で最多。次に紙に印刷されたもので51.5%。利用したことはない人はわずか10.1%だった

また、1年前(2019年)に比べて、電子クーポンの利用率が増えたと答えた方が55.2%もいました。(かなり増えた16.7%+増えた38.5%)

新型コロナウイルスの感染拡大によって非接触が推奨されるようになり、電子クーポンの需要が高まっているのかもしれません。

まとめ

クーポン付きチラシの集客効果をアップする特効薬はありませんが、ご紹介した4つの重要なコツを押さえておかないと効率が悪くなってしまうのは間違いありません。業種や業態によって戦略や戦術は変わってきますが、基本的なコツを意識しつつ、クーポン販促を実施してくださいね。

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