コラム 販促・集客
【事例付き】実際に効果があったカフェの広告アイデア4選!

2021年12月21日
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執筆者
ショッピングセンター経営士 岩本利達

ショッピングセンター経営士 岩本利達

地域密着型のショッピングセンター(以下、SC)で、イベントや、販売促進キャンペーンの企画・運営、広報担当者として従事。SCの分野に限らず、地道な手配りチラシから華やかな大規模集客イベントまで幅広く手掛けており、リアルな現場での経験や、競合他社と差別化するための独創的なアイデアによって、中小企業の販売促進、広報の戦略立案もサポートしている。業界では最高峰の資格「SC経営士」を保有しており、SCを切り口としたまちづくりの専門家として活躍。

念願のカフェをオープンしても、集客出来ずに困っているという方も多いのではないでしょうか。おいしいドリンクやフードの開発や、カフェの内装・サービスを工夫しても、それがお客様に伝わらないことには何も始まりません。

また、地域にもよりますが、カフェには大手のチェーンから街の喫茶店まで、様々な競合が存在します。他の競合店舗に流れていかないように、一度来たお客様に再来店していただくような仕掛けも必要です。

私が勤めているショッピングセンターでも幾つものカフェが入店しており、日夜様々な取り組みが行われています。ある意味、ショッピングセンターは「街の縮図」と言えます。ショッピングセンター内でしのぎを削るカフェの集客アイデアは、街のカフェの集客においても参考になるはずです。

この記事では、実際に集客効果があったカフェの広告手法やアイデアについて、事例を紹介していきます。

カフェ広告のポイント

カフェの広告のポイントは大きく分けて3つあります。

ターゲットを絞る

ターゲットが忙しいサラリーマンやOLなのか、おしゃべりをしたい主婦や学生なのか、はたまたカフェで仕事をする方なのか、ターゲットが違えば広告手法や伝える内容も変わります。

ターゲットに響くポイントを探る

吟味したターゲットが魅力を感じるコンテンツの提供が出来ているのかをチェックする必要があります。どれだけ写真映えするメニューを全面に打ち出しても、ターゲットが知りたいことが「各席にコンセントがあるか」だった場合、コンセントに関する情報がないと集客にはつながりません。

ターゲットに合った届け方を考える

魅力的な内容を作ってもターゲットに届かなくては意味がありません。近所の人々に伝えるのであれば、リアルな紙の広告で手渡しやポスティングといった手法もありますし、若年層でトレンドに敏感な人にアプローチするのであれば写真をメインで伝えられるweb媒体を使った方がいいかもしれません。

カフェ広告でまず試したいのは「チラシ」

世の中には色々な媒体や手法があるので迷ってしまうとは思いますが、まずは「チラシ」がおすすめの方法です。
チラシは、紙面を一目見てもらうことで、お店のテイストや店内の雰囲気が伝わりやすい媒体です。また、作成したチラシをデータ化したり、チラシデザインの一部を使い回すことで、WEBでの拡散にもつなげやすいという特徴があります。
しかし、「チラシを配る」といっても、それぞれの人がすでに持っている「お気に入りカフェ」を差し置いて、新参のカフェに来店してもらうのは難しいのが実際のところです。
チラシのオススメの頒布方法は「店頭での手配り」。時間帯によってお客様の傾向が変わったり、店の前を通る方がどんなライフスタイルなのかという「リアルなマーケット」を知るチャンスでもあります。まずはお店の前を通る「地域の方たち」に目を向けましょう。
さらに、チラシに一工夫加えると、反響率を高めることが出来ます。それでは、カフェのチラシ制作において、実際に試して効果のあったアイデアを紹介しましょう。

アイデア1:テイストが近い他業種のお店とコラボして、クーポンつきチラシを配布

地域にいる潜在的なお客様を探すには、その地域におけるテイストの近い店舗や、物理的に距離が近い店舗とコラボし、相互送客を狙うのが手っ取り早い方法です。これはショッピングセンター内でもしばしば見られる企画でもあります。

他店とのコラボチラシ企画の内容

芳醇な香りと繊細な味のコーヒーに自信のあるカフェと、アパレルの中でもやや高単価なレディース専門店がコラボし、互いの店舗で相手の店舗で使えるクーポン付きのチラシを配布した例です。テイストが近いので、どちらかのお店に来たついでに、相手のお店に寄ってもらうことを狙いました。

他店とのコラボチラシ企画の効果

この取り組みは2週間と短いものでしたが、チラシ効果で客数を10%もアップさせることに成功。恒常的に実施するとブランド価値を下げるので、スポット的に実施していくことになりました。

こういったコラボ先を見つけるためには地道な営業活動が必要ですが、自店を目的としてお客様に外出してもらうよりも、別の目的で外出したついでに来店していただく方が容易なので、頑張って進めてみましょう。

アイデア2:来店時に、次回の来店が楽しみになるチラシを配布

一度来店してくれたお客様に、次回もう一度来てもらえるかどうかは非常に重要なポイントです。せっかく手間暇かけて集客をしても、それを繋ぎとめる努力を怠っては集客する意味がありませんので、必ず押さえておきましょう。

季節限定メニュークーポン企画の内容

カフェに来店したお客様に渡したチラシに、季節のおすすめメニューの情報と、季節限定メニューとドリンクをセットでオーダーすると焼き菓子のプレゼントというクーポンを掲載しました。正直、季節限定メニューは定価で戦える商品ではありますが、比較的原価の低いドリンクとセットにすることでクーポン原資を捻出。ご利用頂いたお客様が再来店なのかどうか、効果測定をすることも狙いました。

季節限定メニュークーポン企画の効果

チラシ配布枚数が1,000枚に対して、クーポンの戻りは50枚。反応率は5%と上々な結果でした。なお、クーポンをご利用頂く際に、「再来店ありがとうございます」といった声掛けも大切ですよ。

TwitterやInstagramなどの「SNS活用」も大切

さて、ここまではチラシという紙媒体での広告手法を紹介してきましたが、そこまでコストをかけずにたくさんの人に知らせようと思うと、「SNS」の活用は外せません。特に若年層はハッシュタグで検索した口コミを見ることが多いようです。また、SNSは、自身で投稿する以外にも、広告料を支払えばSNS広告で狙ったターゲットに向けて広告を出すことが出来るのも重要なポイントです。

SNSと言っても千差万別ですが、今回は拡散力に期待が出来るTwitterと、ビジュアルを強めに発信できるInstagramを意識した手法を紹介していきます。

アイデア3:SNSでつぶやきたくなるようなキャンペーンを開催

SNSと言えば共感のメディア。発信者が良いと思ったものを自身のコミュニティに向けて拡散し、それが「いいね!」で評価される時代です。ベタな手法ですが、SNSでつぶやきたくなるような話題性のある企画で、集客に成功した事例があります。

映えるメニュー企画の内容

「映える(ばえる)」という言葉の登場によって、これまで見たこともない見た目のものや、写真映えする派手なものが流行ると思われがちですが、反対にクラシックなものにも注目が集まっています。
そこであるカフェでは、クラシックメニューとして固めのプリンやメロンクリームソーダなど、昔の喫茶店チックなメニューを展開。該当メニューを注文すると昔ながらのコーヒーチケット風のクーポンを配布しました。

映えるメニュー企画の結果

近隣の女子大生に対して非常にバズりました。結果、売り上げは前年同時期の+5%を達成しました。

アイデア4:1日1組無料など思い切ったキャンペーンを実施してメディア受けを狙う

販売促進策として広告の出し方やコンテンツの開発に力を入れるのも大切ですが、地方テレビ局や新聞者、フリーペーパーの担当者の目にとまる様なキャンペーンを実施し、メディアに取り上げてもらう「広報」としての手法もあります。

限定1組無料企画の内容

私が経験したものだと、1日1組限定で注文した内容を無料にする企画を立ち上げ、プレスリリースを作成。それを地元の新聞社や媒体社に送りました。

限定1組無料企画の結果

この施策を実施したところ、2社から取材がありました。
どちらも非常に狭いエリアでの露出となり、具体的な効果というのは分析できませんが、本来であれば広告料を払って掲載する必要がある媒体に、お金をかけずに掲載できたというのは大きな成果です。

作ったチラシをShufoo!で配信し、SNSと併せて使おう

せっかくチラシやSNSでの投稿を作成するのであれば、チラシをWEBサイトやアプリで見ることができる電子チラシサービスShufoo!(シュフー)のご利用も併せてご検討ください。
基本プランでご利用いただけるタイムラインはSNS感覚で利用いただけるサービスです。近所のShufoo!ユーザーにおすすめ情報を届ける事ができるので、こちらの方法もぜひお試しください。

まとめ

カフェの広告と言っても、設定するターゲットやこだわりポイント、価格帯や収益構造などを考えると適切な広告手法は店舗によって異なります。今回ご紹介したのはあくまでも私が実際に経験した事例ですので、ご自身のカフェに当てはめた時、成功するかどうかは分かりません。
大切なのは、しっかり届けたいお客様をイメージ出来ているかという事です。どんなことをすればお客様が喜んでくれるのか、どういう風に情報を得てお店に来てくれるかというカスタマージャーニーを描けているかが成功のポイントです。ぜひ紹介した事例を元に、想像を膨らませ、広告手法を組み立ててみてください。

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