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接客態度が悪いといわれるのはなぜ?好印象な接客やクレーム対応のポイント
言葉、マナーなど接客サービスの内容はさまざま。しかし、「満足した」「感動した」と感じるのは「お客様」であり、経営者や従業員が決めることではありません。さらに、満足・感動のポイントはお客様によって違うことをしっかり意識することが大切です。ここでは、お店の評判を左右する重要なポイントである「接客態度」の注意点を解説します。店長・リーダーであれば、自店の状況や雰囲気と照らし合わせ、原因と改善策を探る手掛かりとしていただければと思います。
目次
接客態度が悪いと思われる原因は?
接客態度が悪いと思われる原因はいくつかあり、例えば「挨拶がない」「不愛想」「声が小さく暗い」「商品を雑に扱っている」などが挙げられます。態度の良し悪しを判断するのはお客様なので、お客様が目や耳で不快と感じる言動が「直接の原因」となります。しかし、態度が悪いと感じた時の状況・環境が「根本的な原因」であることもあります。態度が悪くなりがちな状況を把握した上で、好印象となる接客のポイントをおさえることが大切です。6つのよくある根本的な原因をまとめましたので、自分自身あるいは自店に当てはまることがないかを振り返ってみてください。
・機嫌や体調が悪い
プライベートなことや自分の体調が原因でイライラしたりすることはないでしょうか。そのイライラが知らず知らずのうちに態度に表れることがあります。
・店長やスタッフとの関係が悪い
退職理由の上位にもあがる「人間関係」。店長やリーダーと関係がうまくいっていないと、店頭での業務にも悪影響を及ぼしてしまいます。
・忙しすぎる
残業が多かったり、多くの仕事を抱えたりする状況では、時間に追われてついお客様への対応が悪くなることもあります。
・お客様との関係
最近は難しいお客様も多くなりました。不機嫌、大声、勘違い、などクレーマーまでいかなくても、対応する側としては、つい嫌な表情を浮かべてしまうことも。
・教育ができていない
店長・リーダーが自店のスタッフの接客態度が悪いと感じる場合は、上記の4つの根本的な原因がスタッフにないか注意し、声かけや采配に気を配りましょう。ただし、そもそも教育が行き届いていない場合があります。スタッフが活き活きと仕事ができていない、最近クレームが増えたと感じたら、教育ができているかを見直しましょう。
・向き不向きの問題
性格がいい・悪いではありません。笑顔やアイコンタクトが苦手、声が小さいなど、それらがどうしても改善ができない場合は、接客業自体が向いていない可能性があります。
接客態度がなぜ重要なのか?
販売員が提供するのは商品や情報だけではありません。それだけなら人間ではなくてもよいはず。お客様が店舗にいらっしゃるときは、商品や情報のほかに“気持ちのよい接客”を求めているのです。以下は、アメリカの高級デパートであるノードストロームの元副社長、ベッツィ・サンダースの著書『サービスが伝説になる時』で紹介された、お店や企業から離れたお客様を後追いした調査結果を図にしたものです。
この結果をみても、お客様が離れていく理由の1位は「対応の悪さ、冷淡さ」となっており「接客態度」がいかに重要かということがわかります。逆に考えると、接客態度を向上させることは、お客様をファン化する重要なファクターのひとつなのです。
好印象な接客をする7つのポイント
お客様が好印象に感じる接客態度を次にまとめました。
挨拶が丁寧
来店時の「いらっしゃいませ」や退店時の「ありがとうございました」をしっかりいっていますか? 忙しい時間帯は、特にお客様の動きに注意を払う必要があります。いつでも、だれにでも「挨拶」を忘れずに、しっかりとお客様の方を向いていうようにしましょう。
笑顔でアイコンタクト
笑顔がない表情は「話しかけにくい」「やる気がない」印象で接客態度が悪いと感じます。待機中も口角を上げ、微笑んで見えるよう意識しましょう。コロナ禍では、マスクで顔の半分以上が隠れているため、目元で笑顔を伝えることも重要です。お店に立つ前に鏡の前でしっかりと目元が笑えているのかを確認してみましょう。
ハキハキした明るい話し方
ぼそぼそと小さな声では聞き取りにくく、不快感を与えてしまいます。最近はマスクをしていたり、パーテーションがあったりするため、今まで以上にハキハキとしゃべらないとお客様に伝わりません。明るくハキハキと話すためには、背筋を伸ばし口の形を明確にすることが大切です。
話を遮らず最後まで聞く
相槌や頷きでお客様の話を受けとめましょう。このときアイコンタクトも忘れずに。聞く・話すの割合は8:2です。話の8割を聞いてあげると相手は非常に満足します。
適切な言葉遣い
お客様に合わせて丁寧に。ただし、丁寧すぎて逆に無礼にならない程度に対応しましょう。
適度な距離感
人にはパーソナルスペースというものがあります。特に正面で近寄られると恐怖を感じます。説明の際はお客様の横に立ち、お話しすることをおすすめします。
丁寧でテキパキした動作
商品を乱暴に扱ったり、だらだらと歩いていたりなど、お客様は些細なことも見逃しません。また、スタッフ同士のおしゃべりは信頼感を損ないます。いつも見られていることを忘れずに。
クレームが起こった時の対応
一生懸命接客をしていても、お客様からお叱りや苦情を受けることもあると思います。ここからは、クレームが起こった際に気を付けるポイントをお伝えします。ポイントは“怒り”の裏に隠れている“お客様の心”を理解しようとできるかどうかです。では、まずクレームの原因を考えてみましょう。
- 商品・サービスに関すること(不具合や欠品、期待と異なる)
- 接客態度に関すること(失礼な態度、無愛想)
- 社内ルールの押し付け(ルールを盾に聞く耳をもたない)
- お客様の勘違いや悪意のクレーム(常識の相違、説明不足、意図的なクレーム)
いずれにしても迅速な対応が必要です。流れとしては以下の通りです。
クレーム対応の際のポイントを5つ解説します。
共感を示す
「お客様はひどく取扱われたと信じている」ということを前提に、この時点での顧客のコンタクトは感情の問題として取扱います。
全面的なお詫びか、部分的お詫びかを見極める
苦情の事実関係がはっきりするまでは、お客様の主張の正当性を認めて詫びるのではなく「怒りを招いたことの事実について詫びる」のだという認識を持ち対応に注意します。
例1:全面的なお詫び
「大変申し訳ございません」
例2:部分的なお詫び
「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」「ご不便をおかけして申し訳ございません」
※「申し訳ございません」だけではなく、お詫びする理由を加えることで誠意も伝わる
素直にお客様の怒りを認める
怒っている背景は別として、とにかく現在怒っているということを認めることが大切です。
その際、怒りのもととなっているポイントを要約し、「○○○ということでございますね。」というようにタイミングよくオウム返ししましょう。
お客様のいうことをよく聴く
【聴くことのメリット】
- お客様の興奮の「蒸気抜き」ができ、怒りのレベルが下がる
- お客様の見解が少しは明らかになる
- あなたが心を開いて聴こうとしている態度が示せる
同意することで怒りを鎮める
いったん同意した人には、その怒りを持続させることは困難だといわれています。
誠意をもって、「事実について」「一般原則について」など、同意するきっかけをつくることはそう難しいことではありません。感情的になっているお客様と同じ土俵に上がらないことです。
怒りを鎮めるためにしてはならないポイント(1)感情的な対応をしない ×「はぁ?」「えぇ?」
(2)性急に結論を急がない ×「……ということですね?」
(3)なぜかと質問しない ×「どういうことですか?」
(4)急に話題を変えたり、中断したりしない ×「ところで……」
(5)責任を転嫁しない(「他の部署の責任」というなど)
(6)専門用語や業界用語を使わない
(7)たらい回しにしない(よく話しを聴いて取り次ぐ)
(8)保留のまま長時間お待たせしない(基本30秒以内。それ以上時間がかかる場合はお待たせしてしまうことを伝えるか、折り返し電話にする)
(9)非難しない・弁解しない ×「そうはおっしゃいますが……」「ですが……」
(10)ストレスをためない(精神的な負担はお客様への対応もぞんざいになってしまう)
怒りが鎮まったら、状況をしっかり把握し、説明と提案をします。そして問題解決につなげ、感謝とフォローをすることが大切です。
また、新人が無理をしてクレーム対応を続けるとビッグクレームになり、新人も疲弊します。管理者側が日ごろからフォローできる体制を整えておきましょう。
クレームはご指摘と捉え、社内体制を整えることで同じクレームが起きないよう全店舗で共有化することも必要です。
まとめ
クレーム対応は近年ますます難しくなったと感じます。以前は「クレームはお客様からの贈り物」として真摯に受け止めることが大前提となっていましたが、最近では「悪意のクレーム」と呼ばれる金品目的のクレームも横行しています。そのようなヘビークレームは責任者や弁護士・警察に任せるとして、まずは基本のクレーム対応を身につけ、お客様の気持ちに立って真摯に対応しましょう。
お客様からすると、スタッフの誰が店長で誰がリーダーか、ということは関係なく、自分の対応をしてくれた人の評価でお店の評価もします。ということは、全員が接客スキルやマインド、そして商品知識も身につけてお客様に対応する必要があります。店長やリーダーであれば全体の接客態度を見直し、お客様目線の教育を行いましょう。
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タイムラインはスタッフが投稿文を作り、店長が投稿前に承認をすることができます。投稿を見て来店されるお客様が増えれば、スタッフのモチベーションにも繋がり、仕事にやりがいを持って働いてくれます。スタッフのモチベーションアップと集客力アップのために、是非Shufoo!をご検討ください。
※1 ASPを含めた数値です。2019年12月時点
※2 Shufoo!では、登録の際にMYエリアを設定します。そのため、実際にはお住いの地域ではなく、職場がある地域などの可能性もございます。