2019年03月27日

お役立ち情報 ポイント還元(キャッシュレスの場合)の対策

2019年10月より施行予定の消費税増税に頭を抱える事業主は多いでしょう。それもそのはず、消費税増税ではその後の“消費の落ち込み”が懸念されています。政府ではこうした問題に先手を打つべく「ポイント還元」の対策を打ち出しました。

本記事では、

・キャッシュレスのポイント還元の概要や仕組み
・ポイント還元の対象店舗や実施期間(期限)
・小売店(事業主側)の注意点

について分かりやすく解説します。ポイント還元策に不安を感じる店舗運営者の方は今のうちから知識を蓄え、ぬかりない増税対策を行いましょう。

消費税増減に伴うキャッシュレスのポイント還元の仕組み

2019年10月からの消費税増税(8%→10%)に伴う消費低迷対策の1つが「ポイント還元」です。
ポイント還元とは、キャッシュレス(現金以外)で支払われた金額に応じて2%~5%のポイントを還元するという施策のこと(ポイントは政府が補助)。付与したポイントは次回以降の買い物で使用される仕組みです。
ポイント還元の対象になる支払い方法は、主に以下のとおりです。

・クレジットカード
・電子マネー
・デビットカード
・QRコード
・決済代行

店舗ごとのポイント還元率や対象の決済事業者などは一部決定しているものの、未だ検討中です。経済産業省によると、2019年3月20日までにポイント還元制度の参加申請を行った決済事業者は100社以上あったとのこと。 政府や主要クレジットカード会社の今後の情報に注目しましょう。

◇ポイント還元の対象となる主な決済事業者

決済方法
決済事業者
クレジットカード
三菱UFJニコス
三井住友カード
UCカード
JCB
クレディセゾン
電子マネー
WAON
nanaco
Suica
楽天Edy
汎用サービス(QRコード含む)
楽天
スマートフォン決済サービス(QRコード含む)
Origami Pay
Line Pay
PayPay
決済代行
Coiney
Square

 

ポイント還元の期限は9ヶ月で百貨店や病院などは除外

現在発表されている予定どおり消費税が増税された場合、ポイント還元が実施される期間は2019年10月1日~2020年6月30日までの9ヶ月間です。

また、ポイント還元の対象となる店舗は資本金5,000万円以下の中小企業、個人経営店、飲食店の3種類。大手スーパーや百貨店、病院などはポイント還元対象外と定められています。

Q 対象店舗は
A 中小企業を支援するため、対象店舗は中小企業基本法の定義に当てはまる事業者に限る。小売業だと「資本金5千万円以下または従業員50人以下」で線引きされる。業種は小売店のほか、飲食や宿泊など多岐にわたって、5%が還元される。ただ、住宅と自動車は他の減税策があるため除外される。また、コンビニエンスストアなどのフランチャイズチェーン加盟店については、本部から運営面での支援などがあるため、国の補助を2%に抑える。“また、免税店(Tax Free Shop)ならではの強みを活かして外国人旅行者を受け入れる場合も、免税処理効率を上げるPOSシステムの導入を検討することが重要です。免税品の支払いをスムーズに行えるような工夫・対策を練りましょう。

引用元: 産経新聞 2018年12月19日 ポイント還元Q&A「来年10月から9カ月間」「キャッシュレス決済で最大5%」

中小企業基本法の定義に当てはまる事業者のうち、具体的にはどのような店舗がポイント還元対象となるのでしょうか?
以下ではポイント還元になる店舗や対象外の店舗、ポイント還元率について確認しておきましょう。

店舗
ポイント還元
ポイント還元率
小売店
対象
5%
飲食店
対象
5%
宿泊施設
対象
5%
ガソリンスタンド
対象
5%
個人タクシー
対象
5%
美容院
対象
5%
ネットショップ
対象
5%
大手スーパー
対象外
百貨店
対象外
医療機関
(病院、クリニック)
対象外
調剤薬局
対象外
学校
対象外
車販売
対象外
住宅、土地販売
対象外

※ポイント還元の対象となる店舗のうち、フランチャイズチェーン店として経営している店舗(コンビニなど)のポイント還元率は2%となります。

チェーン店の場合、個人がフランチャイズの形で経営している店は、中小の扱いになる。つまり、ポイント還元の対象になりますが、本社の直営店は、大企業の扱いです。買い物客が混乱しないよう、政府は、直営店についても、本社がポイント分を負担するよう求めましたが、9ヶ月の間、5%分を負担するのは厳しいということで、結局、2%で妥協した形です。

引用元: NHK解説委員室 2018年12月27日 「どこまで決まった? キャッシュレスでのポイント還元制度」(くらし☆解説)

ちなみに、ポイント還元を「税込価格」と「税抜価格」のどちらを対象とするかといった詳細な事項は決定されていません(2019年2月現在)。

消費税還元の目的はキャッシュレス化の推進

消費税増税後は消費者の購買意欲の低迷により、経済の冷え込みが予想されます。経済の安定を目的として掲げられたポイント還元ですが、政府としては同時にキャッシュレス化を推進する目的も秘めています。

消費税増税後は消費者の購買意欲の低迷により、経済の冷え込みが予想されます。経済の安定を目的として掲げられたポイント還元ですが、政府としては同時にキャッシュレス化を推進する目的も秘めています。

引用元:2018年 12月25日 世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

日本のキャッシュレス普及率は諸外国に比べて低い18.4%。韓国の89.1%やカナダの55.4%などと比べても、キャッシュレスが浸透していない様子は歴然です(経済産業省のデータより)。
キャッシュレス普及率が高まると国民が抱えている現金や預貯金を流通させやすくなるため、この度の消費税増税やキャッシュレスのポイント還元を通じ、国内の経済活性化を見込んでいます。

消費税還元までに小売店が気を付けるべきこと

小売店では消費税増税までに以下のようなポイントに注意しましょう。

キャッシュレスに伴うポイント還元の周知
キャッシュレスにより還元されるポイントの割合は2%~5%。店舗の事業形態などによりポイント還元率が異なるため、各企業は消費者へ向け、ポイント還元の内容を正しく周知させる必要があります。 公式HP、SNS、店頭POP、メールマガジン、ダイレクトメールなど、顧客層に合わせた手段を活用しましょう。

レジなど、キャッシュレスで支払うための設備投資
キャッシュレス決済に対応するための決済端末の導入が不可欠です。軽減税率制度によりレジの改修や買い替えを余儀なくされる店舗は多いですが、ポイント還元策の実施にあたっては機器導入のほか、決済事業者と新たに加盟店契約が必要な店舗もあります。 クレジットカード決済手数料などの費用も発生することから、消費税増税へ向けた環境整備では設備投資をはじめとした多くの負担が予想されます(※)。

※政府と決済事業者では各種機器や契約の導入負担を計画しています。こうした計画が実施された場合、加盟店の設備投資コストは0になる見通しです。

まとめ

キャッシュレスのポイント還元策の概要や仕組みについて解説しました。
消費税増税に向け、小売店をはじめとする多くの店舗に設備投資などの負担がのしかかることが予想されます。
国内の景気を底上げするための目的ではありますが、店舗では増税後の混乱を招かないための準備や対策に注力しましょう。政府や決済事業者の今後の発表に注意しながら、各種支援や補助を賢く活用するのが賢明です。

※本記事は、2019年3月現在の情報を元にしています。

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