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パンブームの今後はどうなる?2019年の流行から2020年の未来を予測!
ここ数年、日本ではパンブームが続いています。実際のデータを見てもパンが多くの日本人に消費されていることが確認できます。この記事では、2019年までに起こったパンブームを紹介するとともに、2020年はパンにまつわる流行がどのように変化していくのかを予測していきます。
家計調査から見るパン消費額の増加
総務省が行っている「家計調査」のデータから、「家庭における1世帯当たりの米、パン、めん類の購入量の推移」を見てみると、主食である米やパンなどの購入量がどのように変化しているのかが分かります。2018年の年間の米とパンの「消費量」を比較すると、米が65,820グラム、パンが44,534グラムと、パンよりも米の消費量が多いことが確認できます。一方「1世帯当たりの支出金額の推移(食料)」で「支出金額」を比較すると、米が24,314円、パンが30,554円となり、米よりもパンへの支出額が多いという結果となっています。
参考:https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokuryo/190327/attach/pdf/index-22.pdf
さらに、2020年2月7日に発表された家計調査によると、2019年のパンの支出金額は32,164円、前年比5.3%増となっています。
参考:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000031909555&fileKind=0
https://www.agrinews.co.jp/p49968.html (公開終了)
2019年は高級食パンがブームに
2019年には日本各地で食パンブームが起こり、なかでも「高級食パン」は大ブームとなりました。テレビや雑誌などでは、高級食パンの有名店が大きく取りあげられるなどの動きもあり、多くの人が人気店に長い列を作るという現象も起こりました。
そもそも、現在の高級食パンブームのはじまりは、2013年に銀座にオープンした「セントル・ザ・ベーカリー」といわれています。セントル・ザ・ベーカリーでは3種類の食パンが販売されており、北海道産小麦の「ゆめちから」を使用した「角食パン」や、36時間低温発酵して作られた「イギリスパン」などがあり、多くの人に愛されています。
これまで、食パンはスーパーで購入するのが一般的でした。スーパーで売られている食パンを見てみると、100円以下で販売されている商品も少なくありません。しかし、一方で、材料や製法にこだわり、2斤1,000円程度する食パンであっても、「本当においしい食パンを食べたい」と思っている人は並んででも購入します。また、SNSが普及したことに伴い、おいしさや金額だけではなく、写真映えするパンなどは特に若い世代に好まれる傾向にあります。
2020年は「クラウドブレッド」?
一般的なパンには小麦粉やバターなどが使われているため、美容や健康意識が高い人からは特に「ダイエットには不向きなもの」として認識されています。しかし日本では、小麦などの穀物の外側の皮(表皮と胚芽)を使った「ふすまパン」などの「低糖質パン」も人気があります。加えて、海外でも低糖質・低カロリーのパンがブームとなっています。
特に、「クラウドブレッド」と呼ばれるパンは日本だけでなく、海外の人も注目しており、SNSでも多くシェアされています。クラウドブレッドは、卵・きび砂糖・クリームチーズ・ベーキングパウダーのみを使用して作られていて、小麦粉を使わないグルテンフリーであるという点が大きな特徴です。パン以外にもパスタなどさまざまな料理において低糖質ブームが確認できることからも分かるように、2020年は「より健康に、おいしく食べられるパン」がブームとなる可能性が高いといえるでしょう。
まとめ
店頭での盛り上がりに加えて、2016年以降毎年実施され、多数のパン屋が出店している「パンのフェス(※2020年はコロナウイルスの影響拡大により見送り)」など、大規模なパンイベントが各地で開催されています。2019年に横浜で開催された「パンのフェス」では、3日間で約13万人が来場するなど、非常に多くの人がパンに注目していることが分かります。
今後も続くと予想されるブームの中では、おいしさはもちろん、若年層が情報を発信しやすいようにインスタグラムなどのSNSで写真映えする商品であるかどうかも重要なポイントのひとつになるでしょう。これらを総合すると2020年は、「おいしくて」「写真映えする」「健康志向な」パンが流行する可能性が高いといえます。パンブームの今後の動きをチェックして、健康的でおいしいパンに注目してみましょう。