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飲食店の集客アップに接客マニュアルは必須!リピーターを増やすテクニック
飲食店のリピーターを増やすためには、お客様が求める接客とは何かを理解して、スタッフの接客レベルを高めていくことが欠かせません。今回は約1万人に聞いたアンケート調査の結果を踏まえて、また来店したいと思われるお店のポイントを探っていきます。また、お店にとって接客マニュアルが大事な理由やマスク着用時の接客のポイントについても解説します。
目次
なぜ接客は重要なのか?
飲食店にとって接客が重要である理由は、お客様満足度を高めてリピーターを増やす必要があるからです。再びお店に来ていただくには、お客様のリアルな声を把握することが肝心です。
「もう行きたくない!」と思った飲食店の有無について聞くと、61.5%が「ある」と回答しました。飲食店に対して、何らかの不満や不快感を抱いたことがある方が6割以上もいると、推測できます。
では、「もう行きたくない!」と思う理由はどのようなことでしょうか?
結果からは、1位「店員のマナー(態度や言葉遣い)が悪かった」68.4%、2位「料理が美味しくなかった」64.0 %、3位「対応が遅かった(注文、料理の提供や会計など)」47.1%と続きました。上位に店員のマナーや対応に関する内容がランクインしていることから、お客様が店員の接客態度を重視していることが分かります。料理の改善はもちろんですが、それ以上にまずは接客に関する部分を改善することが重要と言えそうです。
来店したお客様に接客レベルが低いと認識されてしまうと、そのお客様を失うだけでなく、クチコミサイトなどを通じて悪評が広まり、多くの失客につながる恐れもあるため、早急な対策を取ることが大事です。
続いて、「接客で嫌な思いをした経験」の有無を聞くと、「ある」が66.8%となり、約3人に1人が接客で嫌な想いをした経験があると回答しました。
接客で嫌な想いをしたと感じた具体的な経験を聞くと、以下の自由回答のような回答がありました。
「具体的に、どんな嫌な思いをしたのか教えてください」(自由回答)
■愛想もなく、流れ作業のように接客された(女性・10代)
■笑顔がない(女性・20代)
■愛想がなく、言葉遣いも悪く、食器も汚れが残っている(男性・20代)
■「いらっしゃいませ」などの掛け声がなかった(女性・30代)
■お会計で1万円を出したら、「釣銭がない」と嫌な態度をとられた(女性・30代)
何度も来店していただくことが、飲食店のビジネスを成り立たせる重要な要素であるため、接客レベルを向上させることは、経営上の重要な課題です。
また行きたいと思われる飲食店の特徴
お客様にまた行きたいと感じてもらうお店づくりを進めるには、悪い部分を改善するだけでなく、他の店舗でお客様に喜ばれた例を積極的に取り入れていくことも大切です。ここでは、「接客で嬉しい対応をしてもらった経験があれば、教えてください」という設問への自由回答をもとに、お客様に満足してもらえるお店の特徴を3つ紹介します。
1.お店の雰囲気がよい
食事を楽しみにして来られたお客様にとって、思いがけない嬉しい体験があるとさらに満足度が高まります。お店全体の雰囲気がよく、期待以上のサービスを提供されることで、「次はどんな料理が出るのだろうか?」と胸が膨らむものです。再来店のきっかけをうまく作ることで、リピーターの獲得につなげられます。
「お店の雰囲気がよい」に関する回答を抜粋(自由回答)
■料理が美味しくて、従業員はテキパキとした対応だった(男性・60代)
■食事が終わった後、料理長が挨拶にきてくれた(女性・30代)
2.サービスの質が高い
いつも笑顔で、元気に挨拶をしてくれる店員がいるお店には自然と足が向きやすくなるものです。接客中はお客様に対する気配りを忘れずに、臨機応変な対応がお店の良い印象につながっています。サービスの質が高ければ、自分だけが特別な接客を受けているように感じられるため、お客様にとってお気に入りの店として覚えていただけるはずです。
「サービスの質」に関する回答を抜粋(自由回答)
■店員さんがフレンドリーで、料理の説明とかオススメを教えてくれた(男性・20代)
■妊婦と分かると避けている食材を確認してくれて、代替の料理を出してくれた(女性・30代)
■大勢で行ったときに、誰がどの料理を注文したかを覚えていた(男性・30代)
■子どもが落としてしまったシルバー類を伝えていないのに、すぐに持ってきてくれた(女性・40代)
■新作の料理をサービスで出してくれた(男性・20代)
3.料理に満足感がある
料理の美味しさはお客様の満足度に直結する要素ですが、接客がよくなければせっかくの美味しさも半減してしまうものです。店員が料理について詳しく、質問にきちんと答えられるとお客様は満足します。アレルギーや苦手なものを確認する丁寧な対応は、すべてのお客様に料理を楽しんで頂きたいという姿勢が伝わるので、いい印象を抱かれます。
「料理に満足感がある」に関する回答を抜粋(自由回答)
■料理やオーダーの仕方を丁寧に説明してくれて、アレルギーや苦手なものも対応できると言ってくれた(女性・50代)
■おすすめを聞いたときに、味は濃いとか分かりやすく教えてもらえた(男性・50代)
■どんな料理か分からずに聞いたら、笑顔で丁寧に教えてくれた(女性・40代)
接客マニュアルが必要な理由
上記で紹介したアンケート結果より、スタッフの対応が、お客様の来店動機に影響を与える重要な要因となっていることが分かりました。集客力を伸ばすためには、スタッフの教育が大切です。
ただ、スキルの向上は個人の能力だけに頼るのではなく、スタッフごとに接客レベルにバラつきが出ないように気をつける必要があります。
そのために、「接客マニュアル」を作成することが重要です。
接客マニュアルが重要なのは、接客に関する指導内容の抜け漏れをを防ぐ目的があるからです。接客マニュアルには、接客についての最低限のルールや作業手順が書かれています。
どのスタッフにも身につけてもらいたい規則を示した教科書のようなものであり、接客レベルの均質化を図りやすいメリットがあります。また、指導する側にとってもマニュアルを基準とすることで、指導力に関わらずスタッフ教育ができるので効率的です。
特に多くの店舗を抱えている場合は、店舗ごとに接客レベルにバラつきがあると、店舗ごとにサービスの差が出てお客様の不満も溜まりやすいです。いつどの店舗に来店しても、きちんと接客をしてもらえるという安心感を与えることが、お客様の信頼獲得に繋がります。
接客マニュアルを作成して、接客レベルの向上と均質化に取り組んでみましょう。
マニュアルに盛り込むべき内容
接客マニュアルはたくさんの情報を盛り込むというより、「これだけはきちんと守る」といった内容で、記載事項を厳選する必要があります。具体的には、1.店のルールとNG行為、2.接客のマナー、3.商品知識、4.トラブル対応です。それぞれのポイントについて解説します。
また、コロナ禍の現在、マスクの着用が当たり前となっていることから、マスク着用時の接客ポイントも、アンケート結果を踏まえてお伝えします。
1.店のルールとNG行為
お店の数だけルールはあるものですが、飲食店として最低限守っておきたいルールの例として、「店内の清掃を徹底する」「お客様が来店したら元気よく挨拶をする」「オーダーを待たせない」などがあげられます。
また、スタッフのNG行為についても、マニュアルに盛り込んでおく必要があります。例えば、「お客様が少ないからといって、スタッフ同士がおしゃべりをしてはいけない」「忙しいからといって、雑な接客をしてはいけない」などです。飲食店のスタッフとしてあるべき指針を取りまとめてみましょう。
2.接客のマナー
来店したお客様にとってスタッフの印象は、上記アンケート結果からも見て取れるように、お店への評価にそのまま直結しやすいです。接客マナーが悪ければ、いくら料理が美味しかったとしても、いい印象は持たれません。
丁寧な言葉遣いや清潔感のある身だしなみを徹底し、お客様に不快感を与えないことが大切です。身だしなみについては不公平感が生じないように、マニュアルで基準を決めておく必要があります。マナーの向上については、スタッフ研修などを通じて繰り返し教育していくことが重要です。
3.商品知識
スタッフの商品知識が豊富であれば、お客様は安心して注文ができます。逆に、提供している料理に対する知識が不足していれば、スタッフへの教育がおろそかになっていると判断されやすいポイントです。
シフト管理を行う際には、ベテランと新人スタッフの割合を考えてシフトを組む必要があります。料理に対する知識が豊富ではない新人をベテランスタッフがサポートする体制をとって、商品の知識レベルを上げていくことが大切です。
4.トラブル対応
飲食店の経営において、お店側にとってあまり好ましくないお客様が来店されることもあります。しかし、マナーの悪いお客様への対応をしないと他のお客様の迷惑になる可能性がありす。
マナーの悪いお客様への対応はベテランのスタッフがあたり、新人には他のお客様へのフォローを任せるなど迅速な対応を心がけてみてください。素早くトラブルを処理できれば、お店に対する印象はよくなるはずです。
また、火災などの不測の事態に備えて、安全にお客様を避難誘導できるように火災時の対応などをマニュアルに盛り込んでおきましょう。いざという時に急な対応ができるかどうかは、日頃の意識や訓練の成果が出やすい部分でもあります。
マスク着用時の接客ポイント
上記でマニュアルに盛り込むべき4選をご紹介しましたが、マスク着用時の接客ポイントを押さえておくことも重要です。
コロナ禍の現在、接客業であれば、スタッフがマスクを着用しているのは自然な光景となっています。その上でお客様に不快感を与えないためにどのような対応をすべきか、アンケート調査の結果をもとに解説します。
いつもより表情豊かに接客
アンケート結果から、マスクをしていると「表情が分かりにくい」と感じるお客様が47.2%と半数近くいることが分かります。そのため、マスクを着用しているときの接客としては、普段よりも表情豊かに対応することが大切です。
マスクをしているから表情が伝わらないわけではなく、目尻が上がっていたり無表情でいたりすると、悪い印象を与える可能性があります。マスクをしていても口角を上げて、目尻を下げるなど冷たい印象を与えないように心がけましょう。
ハキハキと話す
スタッフがマスクをつけていると「声が聞きとりにくい」と感じる人は、全体の65.5%を占めています。会話が伝わらなければ何度も聞き返す必要があるので、お客様の不満に繋がります。マスク着用時はいつもよりハキハキと話すことを心がけて、声のボリュームを上げるように指導してみましょう。
マスクは清潔なものを正しく着用
「マスクが鼻まで隠れていなくて不快だ」と感じる人は72.5%と多く、正しく着用させることが大切です。また、白いマスクだと清潔感を抱く人が多いというアンケート結果が出ています。
マスクはきちんと顔にフィットした形やサイズのものを選び、口と鼻を確実に覆ってお客様に不安や不快感を与えてしまわないように気をつけましょう。
アンケート結果より、マスク着用時に気を付けつけるべきポイントが分かりました。マスク着用時に意識を変えるだけで、お客さんの抱く印象を変えることができます。マスク着用時の接客ポイントも、マニュアルに盛り込むべき内容と併せてスタッフに共有することをおすすめします。
マニュアル作成後にやるべきこと
接客マニュアルを作成したら、スタッフへ共有しましょう。ここで大切なのが、マニュアルの内容だけでなく、マニュアルを作った目的も伝えることです。
接客マニュアルを作成した目的をきちんと伝えることで、お店のコンセプトやブランドイメージといった共通意識を定着させられます。
マニュアルに書かれていることだけを対応してもらうのではなく、スタッフ自身の意識的な行動を促すためには、お店が大切にしたい方針や想いを繰り返し伝えていく必要があります。スタッフとのミーティングなどの場面において、マニュアルを作成した意義を伝えてみましょう。
まとめ
飲食店に対するお客様の印象は、料理のクオリティだけでなく、スタッフの接客レベルによっても大きく左右されます。不快感を与えてしまうような接客態度や身だしなみ、言葉遣いをしていてはリピーターを増やすどころか、クチコミサイトなどで悪い評判が広まってしまう恐れがあります。
接客レベルの低さが再来店の障害となってしまわないように、接客マニュアルをきちんと作成して接客レベルを高めていくことが重要です。スタッフが身につけるべき最低限のルールやマナーを厳選してマニュアルに記載し、繰り返し指導と共通認識の確認をしていくことを心がけましょう。
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調査概要
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調査エリア:全国
調査対象者:「シュフーポイント」会員(全年齢層の男女)
サンプル数:合計有効回答サンプル数 1,0171名
調査期間:2021年2月2日~2月4日まで
調査方法:インターネットリサーチ
*小数点第二位以下は四捨五入しているため、比率の合計が100%にならない場合があります。
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クレジット:「株式会社ONE COMPATH 『Shufoo!』 調べ」