コラム 販促・集客
【リスティング広告の基礎知識】費用や仕組みなどをわかりやすく解説!

2021年06月28日
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執筆者
みらいマーケティング本舗 代表 堀野 正樹

みらいマーケティング本舗 代表 堀野 正樹

通販コンサルタント/Web事業プロデユーサー。約20年間、複数の事業会社でインハウスマーケターとして従事したのち2019年に独⽴。現在はネット通販の売上改善やWebビジネスの新規立ち上げを中心に、企業の支援をおこなっている。Web戦略、事業計画、Web広告運用、SEO、SNS運用、アクセス解析、サイト構築、データ活用など、デジタルマーケティング全般を熟知しており、上流から現場実務までの包括的な支援ができるのが強み。デジタルマーケティングに関する各種セミナー登壇や講師としての活動のほか、企業の外部マーケティング責任者としてしても活動中。

小売業など店舗ビジネスを営んでいる企業にとって、集客は大きな悩みではないでしょうか?

そんな方におすすめなのが、ネット上の検索経由で良質な見込み客を集めることができる「リスティング広告」です。他のネット広告や折り込みチラシなどの紙媒体と比べても、少額の費用で商品やサービスに興味を持っているユーザーを集客することができます。

今回はリスティング広告について、はじめての方でもわかるように基本的な内容から解説いたします。

リスティング広告とは?

リスティング広告とは、ユーザーがGoogle(グーグル)やYahoo! JAPAN(ヤフー)でキーワード検索をしたときに、そのキーワードに関連して検索結果に表示される広告のことです。「検索連動型広告」とも呼ばれます。
もう少し詳しく説明すると、「広告主が表示させたいキーワードが検索された時だけ、検索結果に掲載できる広告」だといえます。

自然検索とリスティング広告の掲載場所の違い

GoogleやYahoo! JAPANでキーワード検索すると、検索結果一覧の上部にリスティング広告が、その下に自然検索の結果が表示されます。
リスティング広告はユーザーに違和感なくクリックしてもらえるように、自然検索と似たような表示となるよう工夫されています。

リスティング広告は、基本的には以下の構成要素で作られています。

  1. 見出し(半角30文字以内)
  2. 説明文(半角90文字以内)
  3. パス/ディレクトリ(半角15文字以内)

それぞれ文字数の上限が決まっていますので、その範囲内でできるだけ魅力的な広告文を作成するようにします。

自然検索で上位に表示させる対策のことをSEO (Search Engine Optimization) といいます。SEOについて知りたい方は関連記事をご覧ください。

リスティング広告の4つのメリット

次に、リスティング広告を活用する4つのメリットをお伝えします。

見込み度の高いユーザーにだけ広告配信ができる

リスティング広告では広告を表示させるキーワードを自由に設定できるため、関心度が高く購入につながりそうなユーザーにだけ広告を配信することができます。

例えば「家具 通販」と検索するユーザーは近々家具の購入を検討している、といったニーズが読みとれます。
つまり、検索キーワードの設定次第で購入の見込みがあるユーザーに対して効率的にアプローチでき、直接的な売上アップが見込めます

低予算でスタートできる

料金については後述しますが、リスティング広告には最低出稿金額がありません。極端なことを言うと1日1円だけでも広告配信をすることができます。あらかじめ予算の上限を設定することができるため、想定以上にコストが掛かってしまうという心配もありません。

すぐに始められて、いつでもやめることができる

リスティング広告は、開始も停止も即座にできます。入稿が完了していればボタン一つですぐにスタートでき、いつでも好きなタイミングで停止することができるので、柔軟な運用が可能です。
配信エリア、キーワード、広告文、予算などの設定も、管理画面から簡単に変更することができます。

他の広告媒体では指定した期間、日時に掲載することが決まっている場合が多いため、一度決めたスケジュールを変更することは容易にはできません。

※広告の審査期間がGoogleでは1営業日程度、Yahoo! JAPANでは3営業日程度必要

運用することで効果改善ができる

リスティング広告では、出稿しているキーワード毎の広告表示回数、クリックされた数、購入やお問い合わせといったコンバージョン数をチェックすることができます

成果の悪い広告は停止して、代わりにいい広告を強化するなど、運用を効率化することで徐々に効果を改善していくことができます。

筆者自身、Webマーケターとしてリスティング広告の出稿を多数行ってきましたが、ネット広告のなかで最も効率のいい広告であると感じています。少額からでも出稿できますので、ネット広告を検討するなら最初にリスティング広告を行うべきでしょう。

リスティング広告にかかる費用は?

リスティング広告を行う際に気になるのは費用面です。リスティング広告の料金の仕組みと予算の目安について説明します。

料金の仕組み

リスティング広告は、広告がクリックされてはじめて費用が発生する広告です。検索結果に表示されただけでは費用はかかりません。つまり、ユーザーがページを見たときにだけ費用を支払えばよいというわけです。
これを「クリック課金制」と呼びます。

通常の広告は効果に関わらず先に広告費を払うケースが多いですが、リスティング広告は効果があった場合にのみ料金が発生するので、無駄を抑えて集客することができます

1クリックあたりの単価、「クリック単価(キーワード単価)」はオークションで決まります。
広告主は、広告を出したいキーワードに対しての支払い上限額を「入札」し、同じキーワードに入札する企業同士で競争をする仕組みです。
そのため人気のあるキーワードはクリック単価が高く、人気のないキーワードは安くなります。
人気のキーワードでは単価が1,000円以上になることもある一方、競争相手の少ないキーワードでは数十円程度で集客をすることもできます。そのためキーワードの選定は重要なポイントです。

ちなみに広告業界では「クリック単価」を「CPC」(Cost Per Click)と表記します。よく登場するワードですので覚えておくとよいでしょう。

いくらから始めるのがおすすめ?

「リスティング広告を始めるのに必要な費用ってどのくらいなの?」
誰しも悩むことですね。

基本的には、集客したい人数によって予算を決める方法がおすすめです。
例えば、1クリック100円で5,000人集めたい場合は【1クリック100円×集客したい人数5,000人=50万円】となります。

すでにご説明したとおり、1クリックの単価はキーワードの人気度合いによって変わってきます。
リスティング広告は自由に金額や配信数をコントロールできるのが利点なので、まずは少額ではじめて、ある程度成果が見込めるようになってから徐々に予算を増やしていくようにしましょう。

なお予算の目安は、自社で運用する場合は月額10万円〜、広告代理店に依頼する場合は月額30万円〜を見込んでおくといいでしょう。
ちなみに広告代理店に依頼する場合、広告出稿金額の20%程度の運用手数料が必要となります。また最低出稿金額が決められているケースも多く、それを下回る場合は受けてもらえない場合もありますのでご注意ください。

掲載順位はどうやって決まる?

リスティング広告を行う上で重要になってくるのが「掲載順位」です。
掲載順位が1位と3位ではクリックされる率に3倍以上もの差が生じるため、できるだけ上位表示をしたいところですね。
では、掲載順位はどのように決まるのでしょうか。そしてどうすれば掲載順位をあげることができるのでしょうか。

掲載順位は「広告ランク」の高さによって決まります。そしてこの広告ランクは

【入札単価 ✕ 品質スコア=広告ランク】

という式で表すことができます。
つまり、もし入札金額が低くても品質スコアが高ければ、より上位に表示されるという訳です。

品質スコアは次の3つの要素から成り立っています。

  1. 推定クリック率(推定CTR)
  2. 広告の関連性(検索意図と広告内容が一致する度合い)
  3. ランディングページの利便性(リンク先のページの有益性やユーザビリティ)

品質スコアは、ユーザーにとって「いい広告かどうか」を評価する指標といえます。ユーザーが求める情報として有益かつ関連性が高ければ、品質スコアが上がる仕組みになっているのです。

リスティング広告に向き・不向きってあるの?

リスティング広告の特性から見た「向いている商材」「向いていない商材」を解説していきます。

リスティング広告に向いている商材

リスティング広告に向いているのは以下のような商材です。

  • 地域に密着した商材
  • 単価や粗利が高い商材
  • 競合が少ない商材

リスティング広告は検索キーワードと連動させる仕組みのため、一定数以上の検索ボリュームが必要です。

地域に密着した商材の場合、エリアを絞って広告配信ができるため、クリック単価を低く抑えることができます。
同様に競合が少ない商材も、入札競争が起きにくいため効率のよい広告出稿ができます。
単価や粗利の高い商材については、1件の受注獲得に使える広告予算が増えるため成果を出しやすくなります。

リスティング広告に向いていない商材

逆に、リスティング広告に不向きなのは以下のような商材・業種です。

  • 単価が安い商材
  • 差別化ができない商材
  • 認知度が低い商材

単価が低い商材はリスティング広告には向いていません。
これはリスティング広告に限った話ではありませんが、一つ数百円というような低単価の商品の場合、広告費を捻出できる余幅がほとんどないため、仮に広告出稿をしても赤字になってしまう可能性が高くなります。

認知度が低い商材はそもそも検索をするユーザーが少ないため、ほとんど広告が表示されません。また書籍などのようにどこで購入しても同じ商材は、値段以外の差別化ができないため広告出稿には不向きです。

リスティング広告の難しいところ

リスティング広告は、非常に魅力的な広告でありますが、実施するうえでいくつかのハードルもあります。

数値を見て改善していくため、分析力が必要

リスティング広告のメリットは、運用しながら徐々に効果を高めていくことができる点だと先ほどお伝えしました。これは「しっかりとした運用を行わないとリスティング広告で成果をだすことが難しい」とも言い換えられます。

では、具体的にどのような分析をして改善をしていけばいいのでしょうか?
リスティング広告の獲得効率を見る上で重視すべき指標をお伝えします。

● 表示回数(imp)
広告が表示された回数を表します。インプレッション数ともいわれます。

●クリック率(CTR:Click Through Rate)
表示された広告がクリックされた割合を表します。
(クリック数)÷(広告表示回数)×100で算出します。

●コンバージョン率(CVR:Conversion Rate)
目標を1件獲得するために必要なクリック数の割合を表します。
(コンバージョン数)÷(クリック数)×100で算出します。

この他、改善するために効果的な手法に「ABテスト」というものがあります。
ABテストとは、複数の広告を出稿して「どれが最も成果のよい広告か?」を比較しながら判断するテストです。とても改善効果が高いため必ず実行するようにしましょう。

ヒットするキーワードを見つける必要がある

リスティング広告はキーワードの選定が命だといえます。
キーワードの選定を間違えると成果が出ないばかりか、無駄な広告費を使ってしまうことになります。始める前にしっかりとキーワード選定を行う必要があります。

人気の高いキーワードは競合が多く単価も高くなりがちです。逆にニッチすぎるキーワードは、そもそも検索数が少ないので宣伝効果が期待できません。

自社の商品やサービスに合ったキーワード選びは専門性が必要になりますので、コンサルタントや広告代理店などの専門家を活用するほうがスムーズです。

ユーザーに興味を持ってもらえる広告文が必要になる

広告文はクリック率、品質スコア、コンバージョン率に関わり、成果にも大きく影響を及ぼしますので、非常に重要な要素だといえます。

しかも売れる広告文の作り方にはセオリーがあり、しっかりとユーザーの検索意図を押さえて作成する必要があります。キーワード同様、最初は専門家のアドバイスを受けながらすすめることをおすすめします。

リスティング広告の難しい点を2つご紹介しました。
リスティング広告はネット広告のなかでは初心者でも始めやすい施策ですが、それは他の広告メニューと比較すると簡単なだけであって、基本的なWebの知識がないまま進めてしまうと効果が出ないこともありますので注意が必要です。

当たる!キーワードや広告文を考える5つのコツ

リスティング広告を出稿する際に、成果を出しやすくするためのポイントを簡単にお伝えしていきます。

1.キーワードの分類を理解する

リスティング広告ではキーワードの選定が大切なことはご説明しましたが、そのキーワード選定を行う上で重要になるのが、キーワード分類です。

一般的には、購入意向が高いと思われる「ブランド指名」ワードから徐々に広げていくのがセオリーです。
ただし知名度が低い商品の場合、指名ワードの検索はほとんど見込めません。その場合には商品カテゴリなどの顕在ワードを中心に出稿するのがよいでしょう。

2.ユーザーが誰なのかをイメージする

出稿する商材を探しているターゲットがどんな人なのかをイメージします。年齢、性別、趣味、行動パターンなどまで考えるとよいでしょう。

3.軸になるキーワードと掛け合わせワードを選ぶ

具体的なキーワード選定に入るときは、まず軸となるキーワードを決め、それを元に掛け合わせるキーワードを決めていきます。
例えばTシャツ販売を行うサイトの場合だと、次のようなイメージです。

(例)
軸キーワード:「Tシャツ」

掛け合わせワード
「Tシャツ 通販」
「Tシャツ 送料無料」
「Tシャツ 20代女性」

4.広告文にはキーワードや数字を入れる

広告文を作る際、タイトルには必ず出稿するキーワードを含めるようにします。さらに広告文に数字を加えると、具体性が出てクリックがされやすくなります。

(例)「2,980円」「30%OFF」など

5.ランディングページと内容を合わせる

意外とできていないのが、広告文とランディングページの内容の整合性です。
例えば、「Tシャツ」に関する広告なのに、クリックして遷移した先がジャケットのページだと、当然ユーザーは離脱してしまいますよね。

広告文とランディングページの内容を一致させることは、品質スコアの向上にもつながります。

おすすめ:購買意欲の高いユーザーにターゲティングできる媒体って?

ここまで、リスティング広告について詳しく説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?

ここで、購買意欲の高いユーザーにターゲティング広告を配信できるShufoo!(シュフー)を紹介します。Shufoo!とは、チラシやクーポンなどのお買い物情報をWEBやアプリで発信している、お買い物情報メディアです。実は、Shufoo!では、アプリユーザーの行動・閲覧履歴を元にバナー広告を配信できます。

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まとめ

リスティング広告の基本や成果を出すためのポイントをお伝えしてきました。
あらためて整理すると以下の4つが挙げられます。

  1. 低コストで始められる
  2. 売上アップにつながりやすい
  3. キーワード選定、広告文、ランディングページの3つがポイント
  4. 運用には一定のスキルや運用ノウハウが必要

リスティング広告はうまく活用すれば、売上効果が大きく非常に魅力的な手法です。一方でWebの専門知識が必要になってきますので、慣れるまでに多くの時間や労力が必要になってきます。

自社での運用が難しそうだと感じる場合は、新規顧客の集客にも効果的なShufoo!もあわせてご検討ください。

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