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プロが教える!おしゃれでかわいい手書きチラシの作り方 | 事例解説付き
今はデザインソフトを使ったチラシがほとんどですが、たまに手書きのチラシが見かけると、物珍しさもあって、つい手に取った経験のある方もいるのではないでしょうか。
手作りチラシは受け取った人に「身近に感じる」「敷居が低い」「アットホーム」「スタッフの人柄や一生懸命さを感じる」という印象を与えることが出来るため、手作りの温かみを感じさせたい飲食店や、スタッフの人柄を伝えたいエステ・美容院・整骨院、地域密着のイベント告知をしたい小売店などのアピールに向いています。
しかし、一方で、きちんとポイントを抑えないと、素人っぽい仕上がりになってしまったり、消費者に伝わらないチラシになってしまうこともあります。
私は数十年にわたり、様々な手作りチラシやPOPを描いてきました。この記事では、私の経験から、手作りチラシの作り方や、アイデアを紹介します。
目次
プロっぽい手書きチラシを作るための3つのポイント
チラシを作ろうとすると、ついたくさんの情報を載せたくなるかもしれませんが、それはおすすめできません。
消費者はこれまで見たたくさんのチラシの経験から、ある程度「この情報はこのあたりに載っているだろう」という先入観を持っています。先入観を裏切ってしまうと、消費者にとって、読みづらく、伝わらないチラシになってしまいます。
つまり、チラシのデザインには定石があるのです。効果を出すための手書きチラシを作る3つのポイントをお教えします。
ポイント1:チラシには大きく3つの要素を載せよう
まずはチラシには3つの要素を載せるのが定石です。載せたい情報を3つの要素に分けて書き出してみましょう。
「注目」をひく要素
キャッチコピー・メインタイトルなどの一番最初に消費者に伝えたい要素です。ここでオリジナリティを出すことが大切です。手書きチラシを描き始める前に周囲の人に文案を伝え、興味が湧くか、魅力を感じるかヒヤリングしてみてください。キャッチコピーで興味を持たせるかどうかが決まるため、効果に直結すると言っても過言ではありません。
また、チラシを見た時に視線がひきつけられるように、イラストや写真を加えることも大切です。イラストや写真によって、見やすさ・親しみやすさが増します。どんなイメージのイラストにするか、他社のチラシなども参考にしながら考えてみましょう。
「興味」をもたせる要素
メニューや価格、お店の売りとなるポイントなど、チラシで具体的に伝えたい要素です。知って欲しい商品の効用や使い方、飲食であれば味の説明などを考えてみてください。「注目を引く要素」とつながる内容にすることが大切です。
また、お祭りなどの地域イベントや、季節の行事にちなんだ企画を盛り込むと、親近感を持ってもらいやすくなります。たとえば「ハロウィンイベントでお子さんにお菓子をプレゼント」や「〇〇祭りの日にご来店の方には〇〇サービス!」など、ぜひ考えてみてくださいね。
「行動」を促す要素
チラシを配布する際には、何かしらの目的があるかと思います。来店を促したいのか、問い合わせをしてほしいのか、資料請求をしてほしいのか等々…。まずはチラシを見た人にどんな行動をしてほしいのかを決め、その行動を促すために必要な要素を盛り込みましょう。
たとえば来店を促す場合であれば、店名・地図・住所・電話番号・営業時間・定休日・駐車場の有無・各種カードの利用案内 などの案内は必要不可欠です。他社のチラシをチェックして、どんな内容が載っているのか確認し、参考にしてみてください。
参考例:和紅茶カフェのチラシならどうなる?
例えば、和紅茶を売りにしているカフェの店長が手書きチラシを書こうとしているとしましょう。こんな風に整理できるかもしれません。
「注目」をひく要素 |
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「興味」をもたせる要素 |
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「行動」を促す要素 | 店名、営業時間、電話番号、地図 |
実際に、私が和紅茶カフェのサンプルチラシを作ってみましたので、後ほどご紹介します。ぜひ「自分ならどうやって作るかな?」とイメージしながら、読み進めてください。
ポイント2:チラシのデザインも要素に合わせて3分割してみよう
3つの要素は、それぞれ塊として、チラシに配置することが大切です。チラシを3分割して、3つの要素を配置していきます。そのとき大切なのは、配置する順番です。
キャッチコピーを配置
まずはキャッチコピーから配置しましょう。キャッチコピー・メインタイトルはヨコ書きは左上、タテ書きは右上に置くのが基本です。紙をタテに使うかヨコに使うかを決めたら、まずタイトル部分を大きく取ります。
店名や地図などを配置
続いて、店名や地図など「行動を促す要素」にまとめた情報を載せるスペースを決めておきましょう。目線の終わりになる右下に配置するのが基本です。
はじめて手書きチラシを作る方がやってしまいがちなミスが、一番最後に店名や地図などを入れようとしたら、スペースが狭くなってしまうケースです。店名や地図などは、チラシを見て興味を持ってくれたお客様に必要不可欠な情報です。見やすく十分に情報を載せられるよう、最初からスペースを決めておくと良いでしょう。
最後にチラシ本文を配置
そして、目玉となる広告の本文は真ん中のスペースに載せましょう。あまり多くの情報を載せても読みにくくなるので、載せたい情報の絞り込みが大切です。上下の余白も注意しながらイラストや写真を載せたり、見やすい、分かりやすい、メリハリのある、手書きならではの楽しい温かみのあるものを考えてみましょう。
ポイント3:角に隙間が出来たら「あしらい」を入れよう
チラシの場合は店内POPなどとは違い、余白を取りすぎると間が抜けたものになってしまいます。 カットイラストや、デザインされた枠や線(飾り罫線)などを使って、隙間ができないようにしましょう。また、罫線によって可愛く見せたり、おしゃれに見せたりと、全体イメージの演出に 大いに役立つものとなります。
事例解説!おしゃれでかわいい手書きチラシの作り方
以上のポイントを抑えつつ、あなたのお店の魅力が伝わる手書きチラシをさっそく作ってみましょう。
まずは先程例に上げた「和紅茶カフェ」のチラシを作ってみました。
カフェの魅力が伝わる手書きチラシ例
真似してほしい!プロのポイント
注目を引く、興味をもたせる、行動を促すの3つの要素を3分割する基本のパターンです。
まずメインタイトルで視線を引きつけます。
タイトル文字の一線ごとに、後付けで始点・終点にアクセントの線を加えることで、文字の太さを統一でき、個性を出すことができます。
更に、サブタイトルを斜めにすることで、流れがちな視線にひっかかりを持たせて、目が止まりやすくなるようにしています。
また、メインのイラストを左下に配置し、イラスト下にある店名に視線が流れやすくなるように計算しています。
このチラシを手にとった人は、まずキャッチコピーに視線が引きつけられ、次にイラストに視線が移り、店名に視線が流れた後で、広告本文を読んでくれるのではないかと思います。効果があるチラシを作るためには、無意識の視線の流れを意識しつつ、3つの要素をかたまりとして配置することが重要です。
前述した通り、隙間が空きすぎると間が抜けた印象を与えてしまうので、和光茶セットの金額の横には葉っぱのイラストを入れてみました。
エステのオープンを伝える手書きチラシ例
真似してほしい!プロのポイント
このチラシで最も目に止まってほしいのは「半額キャンペーン」のテキストです。最も訴求したいテキストは、文字に力を出すためにも字間をあけすぎないように、スペースいっぱいに書くのがポイントです。
テキストが多いチラシで、ただテキストを並べるとのっぺりした印象になってしまいます。このチラシのように、タイトルをリボンの形にしたり、お得な情報を吹き出しで囲んだりして目立たせると、デザインにメリハリが出て、手に取ってもらえるチラシになります。テキストを囲む枠線のバリエーションを色々と試してみてください。
あたたかさを感じるスーパーの手書きチラシ例
真似してほしい!プロのポイント
ターゲットとなるお客様によっても、イラストの雰囲気は変わってきますが、これはファミリークリスマスをイメージして、可愛らしいものにしてみました。
クリスマスを象徴するツリーのイラストを真ん中に配置して、まずは視線をギュッと中央に引き寄せ、更に周囲にイラストを配置することで、賑やかさや楽しさを演出しています。視線を適度に散らすことで、品揃えの豊富さを印象づけ、「ここに行けば家族のクリスマスパーティを彩る食材がすべて揃いそうだ」と感じさせるように意図しています。
また、周囲を枠で縁取ることで、チラシ全体が締まり、少しフォーマルな印象を与えることが出来ます。グッとプロっぽい仕上がりになりますので、ぜひ試してみてください。
実際に作ってみよう!手書きチラシの作り方
ここからは、見本にある「和紅茶」のチラシをサンプルに、初めての方にもすぐに作れるように、実際の手書きチラシの作り方を説明していきます。
ステップ1 材料を用意する
- 用紙(本書き用)
直接書き込んでいく台紙となるものなので、ケント紙などの厚めのものがおすすめです。表面もつるつるしていて、ペンの滑りもよく描きやすいです。
また、薄めの紙を使って、ラフ案を透かしながら書く方法もあります。ただし、薄い紙は使うペンによっては滲みが出たり、紙がしなったりすることがあるので注意してください。
- コピー用紙
ラフ案を作る時やイラストなどを後付けで貼る時にあると便利です。
- 筆記用具
下書きには柔らかい芯の鉛筆・シャープペンを、本書き用には、油性マーカー・水性顔料マーカーなどがおすすめです。太字・中字・細字など複数用意しましょう。
彩色する場合はカラーペンや色鉛筆などあるといいでしょう。
- その他
消しゴム・定規・修正ペン・はさみ・のり(貼ってはがせるもの)
ステップ2 ラフ案を描く
続いてコピー用紙などにどういうデザインにするか、ラフ案を作ってみましょう。
案が決まったら、印刷した際にデザインが切れてしまわないように、A4の台紙に余白を2cmほど取ります。鉛筆でラフ案通りに下書きをして、文字を書き込み、大体のあたりを付けます。
ステップ3 ペンでチラシを描く
ラフ案を薄い紙で透かして、上からペンで書いていくこともできます。この場合は滲みの出ない、水性顔料のペンをおすすめします。
文字やイラストを直接台紙に書くと修正や移動ができなくなるので、失敗するのが心配な場合は、各パーツを別紙で書いて印刷し、切り貼りしながら作成するのがおすすめです。
直接書いていく場合は、下から書くとスペースが定まりやすいです。イラストから描くか、テキストから書くかは、チラシデザインによって変わります。イラストをメインにしてインパクトを与えたい時は、イラストを最初に描くことが多いかもしれません。
チラシ作成後は電子チラシに掲載してリーチ数を増やそう!
せっかく作成したチラシは、折込チラシやポスティング、手配りなどで配布するだけではなく、電子チラシに掲載も検討してみてはいかがでしょうか?印刷データをJPEGに変換するだけで、簡単に掲載が可能です。
電子チラシとは、WEBやアプリ上でチラシを見ることができるサービスです。Shufoo!ユーザーは自らチラシを見に来ているため、能動的で行動に繋がりやすい傾向があります。
今回は、国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」掲載のメリットを3点お伝えします。
エリアを絞って配信可能!
Shufoo!では、商圏に合わせて配信エリアを設定可能です。配信エリアと配信頻度をお伺いすれば、想定リーチ数を算出します。
配信だけなら0円!閲覧人数に応じて料金が決まる従量課金制
店舗企業様に一番人気の基本プランでは、見られたユーザー数によって料金が決まる「従量課金制」になっています。そのため、損をしない料金体系になります。
また、配信エリア設定により予算上限を定めることもできるので、安心してお使い頂けます。
▶Shufoo!の料金について
チラシを閲覧したユーザーのエリアがわかる
チラシを見たユーザーがどこのエリアに住んでいるのかがわかったり、どんなユーザーが閲覧したのか(性別・年代)を知ることができるので、効果検証に活かしていくことができます。
さらにオプションでGPS等を使って来店率を計測することもできます。
▶詳しくは資料をダウンロードしてご確認ください。
まとめ
店頭POPをはじめ、チラシなどの広告は、消費者との声なき対話です。 お客様に話しかける言葉で、心を伝えていくことが大切だと思います。
この記事で紹介したテクニックはあくまで手段であり、目的ではありません。きれいに描いた文字よりも、チラシを手に取った人の心に響くキャッチコピーや情報が最も大切です。その上で、より分かりやすく、より読みやすく、楽しい表現方法を見つけ出してください。
まずは描いてみないことには何も始まりません。 ぜひ手書きチラシにチャレンジしてみてくださいね。