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販促とブランディングを両立するキャンペーン企画の考え方!必須3ステップを紹介

2021年07月01日
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執筆者
取材の匠 渡邉奈月

取材の匠 渡邉奈月

中小企業診断士、情報処理技術者。通信事業者のマーケティング担当者、プロダクト・マネージャーを経て財務分析業務に従事。最前線でのWebマーケティングの知見を活かし、中堅・中小企業のマーケティング戦略から制作までワンストップで支援。全国の商工会・商工会議所、民間企業、金融機関、自治体にてセミナー、研修を行い、マーケティングやITの普及啓発に努める。

「キャンペーン企画が上司に通らなくて・・・」とご相談を受けることがあります。企画は、アイデア勝負と思いがちで、ターゲットの気を引くには目新しさ、珍しさが有利に働く面もあります。

しかしながら、会社のお金や人手などを使う上では、売上につながるロジックが明確でないと上司はGOサインを出しづらく、担当者本人も成果を説明しづらいもの。企画の説得力を高める上では、フレームワークや理論に則って企画を進める方法があります。

本記事では、戦略視点を定めた販売促進体系である「プロモーショナル・マーケティング」の考え方を参考に、企画を立てる流れをご紹介します。

成功するキャンペーン企画を考えるための3ステップとは

キャンペーン企画を考える流れは、主に以下の3ステップがあります。具体的なアイデアがイメージできているという方も、今一度、そのアイデアを元に1〜3のステップで明文化するのがおすすめです。「企画の説得力が増す」、「代理店や制作会社など協力会社とのコミュニケーションがスムーズになる」、「論理的な矛盾が見つかって企画の練度があがる」といった効果があります。

1.キャンペーンの戦略を考えよう

具体的な内容を決める前に、方向性を固めておきます。どの市場を狙うか、その市場のどんなターゲットに向けて、どこで、どのような目的でキャンペーンを展開するかを決めます。達成すべきキャンペーンの戦略目標も明文化しておきます。

2.「売上」と「ブランディング」を両立するキャンペーン手法を選ぼう

戦略目標を達成するために、最適な手法を決定します。この時、仮に戦略目標が短期的な売上アップであっても、キャンペーンは多くの顧客と接点を持つ機会になりうるため、商品のブランドを強化する取り組みを選定することが重要です。

3.キャンペーンを周知する最適な手法を選ぼう

キャンペーンの存在を周知し、参加する手段を検討します。SNSやインターネットなど、ITを活用したオンラインの媒体と、旧来からあるチラシやDM、POPなどのオフラインの媒体から、ターゲットのライフスタイル、商品のブランドへの合致度などを考慮し、必要なメディアとツールを選定します。

では次からステップごとに、具体的な検討ポイントの理解を進めましょう。

企画ステップ1:成功するキャンペーン戦略の考え方とは

「キャンペーンを企画して、商品の年間売上計画の達成に貢献しよう!」と考えた時、商品やサービスの開発時に設定した標的顧客に向けたキャンペーンを検討しがちです。しかし、キャンペーンによって新しい市場を開拓することも選択肢のひとつです。また、同じ市場においてもアプローチがいくつか存在します。「誰に」、「何を」、「どのように」展開するか、骨子を固めていくのがこのステップです。

(1)キャンペーンの目的を決めよう

キャンペーンの具体的な内容を決める前に、どの市場を狙うかを検討する必要があります。最も効果的な市場を選定してから、その戦略に基づき「戦術」(アクションプラン)を策定すると、キャンペーンが成功する確率が高まるでしょう。

具体的には、3C分析、PEST分析、ファイブフォース分析、SWOT分析などの手法で、外部環境・内部環境をとらえます。

例えば、野菜ジュース。腹持ちが良い食感を売りにOLのランチ需要を狙って市場投入したものの、3C分析の結果、

  • 自社:提携農家を刷新し栄養価がアップ
  • 競合:最大手がコンビニでのプロモーション強化
  • 顧客:ファミリー層での宅配需要増

という傾向が見て取れたとします。この場合は、市場を変え、健康を気遣うファミリー層に定期購入が増えるキャンペーンを打つと、最大手の脅威を避けることができるかもしれません。

次に、誰に向けて、どのような目的でキャンペーンを展開するかを決めます。プロモーショナル・マーケティングの活動領域を元にするとキャンペーンの位置付けが明確になります。

先ほどの野菜ジュースを例に消費者向けに実施されるキャンペーンの目的を整理してみましょう。

第1:メディア機能 商品認知の浸透を図る機能
交通広告やWEB広告など、マスメディア以外の媒体による、広告活動。
例)「家族の健康を守る○○○。○○○を埋めて応募!」など商品を想起しやすくするキャンペーン

第2:広報機能 商品のイメージを高める機能
商品・企業を直接的に売り込むのではなく、イメージを高め、話題を拡散する。
例)持続可能な社会に向け、野菜ジュースの紙パックのリサイクルを促進させるキャンペーン

第3:買わせる動機付け 消費者の購買を直接的に動機づける機能
”いま”買う理由を加えることで購買を決断させる。
例)「初回限定送料無料は今だけ!」など今買いたくなるキャンペーン

なお、一般に大企業になればなるほど、マーケティング機能は担当者ごとに活動領域が分かれています。第3の活動領域は販促部門が担うケースがほとんどですが、第1は広告宣伝部門、第2は広報部門などが主に活動しています。第1、第2の活動領域に関わるキャンペーンを企画したい場合は、各部署との調整を入念に行うことも、企画を通すテクニックのひとつかもしれません。

(2)キャンペーンの成功基準を決めよう

目的が決まれば、目標を定めることができます。1つの商品の販促活動に関わる人は多岐に渡りますから、

  1. 商品全体のマーケティング戦略や販売戦略で立てている目標と整合性がとれているか
  2. 定量的な指標で、測定可能であるか

最低限この2つの観点で捉えましょう。

1については、KGIとKPIの考え方を参考にしてみましょう。粒度を変え、2段階で目標を意識すると、全体戦略とキャンペーンの戦略目標に整合性を取りやすいです。KGIはKey Goal Indicator(重要目標達成指標)の略です。KPIはKey Performance Indicators(重要業績評価指標)の略です。KGIは最終目標、KPIはそれを達成する手段を要素分解しそれぞれで立てる中間目標と考えましょう。

キャンペーン企画においては、すでに販促部門で年間のプロモーションの目標を立てているケースもあるでしょう。「野菜ジュースAの販売数 前年比2倍」としていたらこれをKGIにおき、キャンペーン企画のKPIは「10個パックを購入するファミリー層を開始前と比較し20%増やす」などとおきます。「KPIを達成すると、KGIの達成に貢献するか」を確認し目標を定めましょう。

また、2「定量的な指標で、測定可能であるか」については、5W1Hの観点で明文化すると、客観的かつ定量的な目標となります。例えば、「野菜ジュースAの売上増に貢献する」と達成が曖昧な目標を立てると、実際に売上があがったとしても、営業部門が「小売店の棚を増やすよう努力したからだ」、商品企画が「著名デザイナーのパッケージに刷新したからだ」とアピールされるとキャンペーンの効果とは言い切れなくなります。KPIを実際に測定するイメージを持ち、明文化しておきましょう。

キャンペーンの戦略目標「10個パックを購入するファミリー層を開始前と比較し20%増やす」なぜ(Why):10個パックの購入者数を、キャンペーン前と比較するため
何を(What): 10個パック販売個数
誰が(Who) :大手スーパーB社における20〜50代男女の販売データ
いつ(When):キャンペーン期間後の2021年8月と1年前の2020年8月で比較
どこで(Where):大手スーパーBから無作為に抽出する5店舗のPOSデータ
どのように(How):当該年度における前期比での伸長率も加味した調整を行い、キャンペーンの効果を集計する

(3)キャンペーンのテーマを決めよう

戦略を決めるにあたっては、キャンペーンを通じて顧客が受け取るテーマも決定しておきます。AIDMA、AISAS、カスタマージャーニーといった手法で、購買プロセス全体の中でキャンペーンを捉え、どんなメッセージを発すれば、購買を後押しできるかを検討します。

カスタマージャーニーという手法では、まず顧客の人物像を描き出し、その人が今どんな課題を抱えているのか、その人の生活の中で達成したら嬉しいこと(ゴール)などを明確にします。

例えば、野菜ジュースAの新たな顧客像として「共働き4人家族の主婦。仕事は残業が多い」、課題として「料理を作ってあげられないため家族の栄養バランスが心配。買い物に行く時間がなく、まとめ買いになりがち」、ゴールとして「大切な家族が健やかでいること」と設定します。

この場合、購買プロセス全体で、買いたい気持ちを高めるには、どんなメッセージを送るといいでしょうか。「10本パックをまとめ買いし、手軽に家族みんなで健康習慣をつけましょう」などとすると、顧客のニーズやゴールを満たすものとして、10本パックを買うべき理由を訴求することができます。
目の前に顧客がいるつもりで、ライフスタイルが豊かになったり、お困りごとが解決するようなテーマを設定しましょう。

企画ステップ2:「売上」と「ブランディング」を両立するキャンペーンの選び方とは

会社のお金と人手を使うからには、売上貢献が必須。特に、販促担当者が企画するキャンペーンは、第3の活動領域における「買わせる動機付け」を目的とした活動が中心となるでしょう。一方、キャンペーンは、市場における潜在顧客・見込み顧客・既存顧客への接点ともなり得ます。商品のブランドイメージを形成する一因となり、中長期の購買プロセスにも影響することも意識し、選定します。

キャンペーン手法の4パターンとは

買わせる動機付けを行うキャンペーン手法として、以下の4つがあります。

手法概要
試用手法お客様に無償または安価に商品を試してもらう手法です。興味が高まったお客様の欲求を高めたり、不安を解消するなどハードルを下げる目的があります。また相手の好意に返したいという「返報性の法則」が働く効果もあります。・売り場での試食・試飲
・モニター
プレミアム手法特典をつけることで、購入を後押しします。期間や数量を限定し、「今だけ」の限定感を演出すると、お客様の買いたい気持ちをさらに促すことができます。・抽選参加(懸賞、くじ引き、抽選会等)
・ノベルティ
価格手法限定的な値引きを行い、購入を後押しします。値引きは利益を圧迫するため、また「安かろう、悪かろう」のイメージを暗に与えるケースもあるため、限定的に行うことがポイントです。・クーポン
・キャッシュバック
・タイムセール
制度手法主にリピートを促す目的で、顧客を組織化します。会員登録やSNSフォローした既存顧客に、「誕生日に来店プレゼント」「お友達ご紹介キャンペーン」など継続的に特典を与え、2度目・3度目の購買を促します。・ポイントカード
・会員制度
・来店ポイント

参考文献:坂井田 稲之. 「プロモーショナル・マーケティング : SP業界の新基準」. 『専修ビジネス・レビュー』専修大学商学研究所編, 専修大学商学研究所, 2006, 1(1), p.47-54 を元に筆者が一部改変

成功するキャンペーンは「世界観」が一貫している

ここでポイントとなるのが、キャンペーンの「世界観」。顧客がキャンペーンから受け取る印象が、商品のブランドと一致していないと購買にはつながりづらいものです。

キャンペーンは「テーマ」や「キーワード」を通して顧客に伝えられますが、AIDMA、AISAS、カスタマージャーニーなどで設定した「私に向けられた製品」「私の課題を解決する」というストーリーと一致していないと、買いたい気持ちを高めることができません。

例えば、野菜ジュースAがもともと「健康意識の高いOLに向けた、スタイリッシュで高い栄養価のドリンク」だったとしましょう。普段は、栄養価の高さやプレミア感を訴求するために、ジムやヨガスタジオなどで限定販売していたとします。

これをテレビショッピングでキャンペーンを打ち「離れて暮らすご家族に定期的に栄養のプレゼントを!いまなら先着1万名様、お試し1ヶ月分1,000円!送料無料!」とすると、普段、ヨガスタジオなどで商品を目にしていたOLの見込み顧客が、メッセージに矛盾を感じ「これは私に向けられたものではない」と購買意欲が下がる可能性があります。

商品ブランドと合うキャンペーン例としては、ジムやヨガスタジオで「夏に向けて体の内側からボディメイク」などのメッセージで、期間限定で商品サンプルを配布したり、購入者にボディメイクグッズのノベルティをつけるなどが考えられます。

商品のブランドをさらに高めるような「テーマ」「キーワード」を訴求するキャンペーンを選択しましょう。

企画ステップ3:キャンペーンを周知する最適な方法の選び方とは

キャンペーンの戦略、手法が決まったら、いよいよ、顧客にキャンペーンを届け、展開をスタートします。どんなメディアでキャンペーンの存在を伝えるか検討を進めましょう。

キャンペーンのターゲットとしている顧客が、日頃の暮らしの中で触れている媒体を選ぶと、より多くのターゲットに参加してもらえるでしょう。第3の活動領域「買わせる動機付け」を目的としたキャンペーンで用いられる媒体には、以下のようなものがあります。

メディアの種類概要
広く伝えるメディア不特定多数が目にするメディアです。商品の広告・広報を行う媒体と一致します。・交通広告、ポスター
・フリーペーパー、フリーマガジン
・折り込みチラシ
・プレスリリース
個別に伝えるメディア特定の人をターゲティングし、メッセージを伝えるメディアです。ワン・トゥ・ワンマーケティングを行う媒体と一致します。・ネット系広告(リスティング広告、SNS広告、動画広告、バナー広告等)
・パンフレット、リーフレット
・会員へのメール・電話
・SNSでの投稿、配信
・アプリのプッシュ通知
・ログイン後の画面で表示される「お知らせ」
・クチコミ
店頭で展開するメディア売り場で展開されるツールも、情報を伝える重要なメディアです。商品の近くで展開されるため、最後の一押しを左右します。・POP・陳列(エンド陳列、アイランド陳列、関連陳列)
・パッケージ
・接客
・商品ページのキャンペーンバナー、閲覧者向けクーポン
プロモーション展開に使うツール「ハッシュタグをつけて応募」「お友達紹介キャンペーン」「抽選会で当選時に鳴らす鐘」など、キャンペーンに参加するためのツールが周知の役割を兼ねる場合もあります。・ノベルティ、サンプル品
・割引券、クーポンコード
・エントリーフォーム、エントリーシート
・キャンペーン用サイト、アカウント

参考文献:坂井田 稲之. 「プロモーショナル・マーケティング : SP業界の新基準」. 『専修ビジネス・レビュー』専修大学商学研究所編, 専修大学商学研究所, 2006, 1(1), p.47-54 を元に筆者が一部改変


キャンペーンの予算は媒体とツールが大部分を占めるため、また、周知と参加を兼ねる手法もあるため、一緒に検討するとよいでしょう。また、商品の購買プロセスと同様、キャンペーンの参加自体にも、知って、興味を深めて、行動するといった顧客の心の動きがあります。「キャンペーンを知ってもらう」「興味を深めて会場に誘導する」「参加を後押しする」といったステップを設計し、必要なメディア・ツールを複数選定することも視野に入れましょう。

Shufoo!(シュフー)を活用してキャンペーンを企画しよう

Shufoo!(シュフー)とは、チラシやクーポンを配信できるお買い物情報メディアです。マスメディアは受動的な情報を受け取るメディアに対して、自らお買い物情報を求めている能動的なユーザーに情報を届けられるのが特徴です。また、お買い物計画を立てている際に見るメディアなので、買い物前に情報を届けることができ、行動に移りやすいのが特徴です。告知メディアとしてお使いいただくこともできますが、今回は、告知~商品の発送まですべて委託できるShufoo!内キャンペーンをご紹介します。

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\こんな方におすすめ/ターゲット:20~40代の主婦層/買い物情報に能動的な層
キャンペーンの目的:商品の認知を拡大したい/商品を使ってもらい、良さを体感してもらいたい

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\こんな方におすすめ/ターゲット:20~40代の主婦層/買い物情報に能動的な層

キャンペーンの目的:商品の認知を拡大したい/商品を使ってもらい、良さを体感してもらいたい/売上の山を作りたい/流通への送客をすることで関係性を構築したい

▶事例紹介も!詳しくはメニュー一覧をご覧下さい。

さらに、キャンペーンに接触した可能性のあるユーザーをセグメントし、アンケートを実施できます。キャンペーンによって商品の認知が上がったのか?購入意欲は高まったのか?など、キャンペーンの効果検証にお使いいただけます。

まとめ

「企画=目新しいアイデア」とイメージしがちですが、広辞苑によると「企画」とは、「計画を立てること。また、その計画。もくろみ。くわだて。」とあります。すなわち、期間限定の活動によって、売上につなげるための方法や手順を考えることが「キャンペーン企画」です。フレームワークや理論に沿うことで、検討を抜け漏れなくかつ客観的に進めやすくなります。「目新しいアイデアを通したい!」という方も、「どこから着手すべきか検討もつかない」という方も、論理的に検討事項を書き出しながら企画を進めてみましょう。

参考文献

坂井田 稲之. 「プロモーショナル・マーケティング : SP業界の新基準」. 『専修ビジネス・レビュー』専修大学商学研究所編, 専修大学商学研究所, 2006, 1(1), p.47-54

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