コラム 販促・集客
デジタルチラシ(電子チラシ)にはどんなメリットがあるの?作り方・配信方法についてわかりやすく解説!

2023年01月11日
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執筆者
高千穂 香織

高千穂 香織

中小企業診断士。学校法人向けIT営業を経て、現在は都内会員制自習室でのBtoCマーケティングを本業としている。顧客管理、SNS運用、スタッフ採用・教育まで店舗運営を丸ごと担っている。副業では、大手資格試験予備校にて中小企業診断士講座の講師として活動中。担当科目は企業経営理論と経営情報システム。

デジタルチラシとは

デジタルチラシ(電子チラシ)とは、電子化されたチラシのことで、パソコン、タブレット、スマートフォンなどで閲覧できます。

従来のチラシは、紙に印刷され、新聞に折り込まれているのが一般的でした。しかし、インターネットの普及により新聞も電子化され、新聞紙の発行部数は減っています。

これに合わせて折り込みチラシの配布数も減っていることから、デジタルチラシが注目を集めるようになりました。

新聞と同様にWEBでチラシを見たい、というニーズは年々高まっています。特に、年末年始はデジタルチラシのニーズがより高まる傾向があり、紙のチラシ以上にマーケティング効果向上が期待できます。

この記事では、デジタルチラシについて、メリットやデメリット、作り方や配信方法を解説します。デジタルチラシを活用し、マーケティング効果の向上を図るために、ぜひ参考にしてください。

デジタルチラシ利用のメリット

デジタルチラシを利用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、紙のチラシと比較しながら、具体的なメリットを5つ解説します。

折込チラシと同等の効果だが集客コストが削減できる

デジタルチラシは、折込チラシと同等の集客効果を見込めるツールです。以下のデータは、国内最大級のチラシ配信サービス「Shufoo!」の調査結果です。

チラシサービスを見た後「チラシを見たお店にお買い物に行く」と回答した割合は、折込チラシもデジタルチラシもほとんど差がありません。いずれのチラシでも、チラシの配布が来店の動機付けとなっていることがわかります。

どちらも同じくらいの集客力を見込めますが、デジタルチラシは、折込チラシに比べて集客コストを最大約60%削減できるのが大きなメリットです。

折込チラシは、印刷や配布にかかる人件費や、紙やインク代などの消耗品費がかかります。一方、デジタルチラシは、人件費や消耗品費などのコストを抑え、コストパフォーマンスを高めることができます。一人当たりの集客単価で見ると数十円の差ですが、総額では大きな差になるはずです。

配布の手間がかからない

デジタルチラシのメリットは、紙のチラシに比べて配布の手間がかからないことです。デジタルチラシはWEB上にデータをアップロードするだけでチラシを配布できます。新聞に折り込んだり、手渡したりする必要はありません。

また、デジタルチラシは、在庫管理が不要なこともメリットとして挙げられます。紙のチラシは保管場所の確保をはじめ、残数のチェックや在庫の補充など、管理の手間がかかります。

一方デジタルチラシならWEB上にデータを保管し配信すればよいので、物理的な在庫を抱えるリスクがありません。

新聞を購読していない若年層にチラシが届く

デジタルチラシのメリットは、新聞を購読していない層にアプローチし、チラシを届けられることです。

再び「Shufoo!」のユーザー調査を見ると、約70%が新聞の非購読者でした。このことから、新聞の折込チラシではアプローチできなかった層にも、デジタルチラシが届いていることがわかります。

Shufoo!のメインユーザーは、20代〜40代の男女です。デジタルチラシは、新聞を購読していない層の中でも、WEBに慣れ親しんだ若年層にアプローチする方法として効果的といえるでしょう。

自社サイトやSNSと連携して管理・運用コストを削減できる

デジタルチラシは、チラシ配信サービスを利用し、オウンドメディアなどと連携することで、チラシの管理・運用コストを削減できます。

チラシ配信サービスの仕組みは、チラシのデータを出稿すると、自社WEBサイト・Googleビジネスプロフィール・LINE公式アカウントなどに自動で投稿されるというものです。メディアごとにチラシを投稿する必要がないため、投稿にかかる手間を減らせたり、投稿漏れを防げたりします。

限られた予算や人的リソースの中で効率よくチラシを配信したいなら、デジタルチラシの利用がおすすめです。

効果測定をしやすい

マーケティングの一環でチラシを配布する場合、チラシを配布するだけでなく、配布後にどのような効果があったかを測定することが大切です。効果測定の結果をもとに、PDCAサイクルを回すことで、チラシ配布の効果を高められるからです。

デジタルチラシは、WEB上でさまざまなデータを計測し、チラシ配布の効果を可視化できます。たとえば、計測できるデータとして、チラシの閲覧数や閲覧者の属性などが挙げられます。紙のチラシでは、そもそも配布したチラシが閲覧されたかどうか、計測が困難です。閲覧されたとしても、閲覧者の性別や年代の計測ができません。

デジタルチラシでは、GPSやBluetoothの技術を用いて、ユーザーのチラシ閲覧地域や来店状況なども可視化できます。配布したチラシがいつ・どこで・誰に閲覧されているかが計測できれば、商圏分析やマーケティング施策の改善にも役立つでしょう。

チラシ配信サービスの中には、チラシと同様にクーポンの配信ができるものもあります。クーポンの配信は来店や購買の動機付けに役立つうえ、クーポンの利用回数を検知した購買計測にも活用できます。

紙のチラシの効果測定はデータの収集が難しく、肌感覚で運用している企業が少なくありません。デジタルチラシを利用すれば、詳細なデータの収集と測定が可能なので、チラシ配布の効果向上に繋がります。

デジタルチラシにデメリットはある?

デジタルチラシにもデメリットと言える部分があります。利用前に把握しておきましょう。

主なデメリットとしては、デジタルチラシを利用しない層へアプローチできないことが挙げられます。電子チラシは、閲覧する端末によっては画面サイズが小さく、紙のチラシよりも、画像や文字が見えにくくなる可能性があります。チラシの作成時に見やすくする工夫が必要です。

デジタルチラシと紙のチラシは補完的な関係です。WEBに慣れていない高齢者や紙のチラシを好む方たちもいることから、両者を併用するのがおすすめです。

デジタルチラシの作り方

デジタルチラシは、どのように作ればよいのでしょうか。ここでは主な作り方を2つ紹介します。それぞれの作り方の具体的な手順、特徴、メリットを比較しながら、自社にとって最適な方法を選ぶのにお役立てください。

紙のチラシからPDFにする

一つ目は、すでに作成した紙のチラシを活用し、PDFにすることです。スキャナーなどを使って紙のチラシをPDFにします。PDFをWEB上にアップロードすれば配信完了です。

PDFなので、閲覧する端末やブラウザが異なってもスムーズに閲覧できます。紙のチラシをPDFにするのは、簡単かつ無料でできる点がメリットです。

ただし、PDFならではの制限もあります。たとえば、オウンドメディアのリンクを挿入し、ユーザーを自社WEBサイトやSNSに誘導することができません。また、WEB上に配信できても、チラシの閲覧数などのデータ収集・効果測定は難しいです。

オウンドメディアのリンクを挿入したり、データ収集・効果測定も行いたい場合は、次に紹介する作成サービスの利用をおすすめします。

作成サービスを利用する

二つ目は、チラシの作成サービスを利用することです。PDFにする方法とは違い、サービスの利用料金はかかりますが、デジタルチラシの効果を最大限にアップするためのさまざまな機能を活用できます。

作成サービスの利用料金や機能は、サービスごとに異なるので、比較検討することが大切です。作成サービスの中には、一部の機能を無料で使えるものもあります。

以下の記事では、デジタルチラシの作成が初めての方でも使いやすい、代表的なサービス「Canva(キャンバ)」「Adobe Express」「Pages(ページズ)」「デザインAC」が紹介されています。小売店でのチラシ作成事例も紹介されており、作成イメージが湧きやすいのでおすすめです。

まずは、代表的なデジタルチラシ作成サービスの特徴をチェックしてみましょう。

デジタルチラシを配信するには

作成したデジタルチラシの配信方法は、大きく3つに分けられます。

自社サイトに掲載する

自社WEBサイトやSNSなど、オウンドメディアに掲載する方法です。

デジタルチラシが多くの人の目に留まるよう、複数のメディアに掲載するのがおすすめです。

メールで配信する

作成したデジタルチラシをメールやDMで配信する方法です。

テキストのみではなくデジタルチラシを配信することで、画像を含めたより多くの情報提供が可能になります。

配信サービスを利用する

デジタルチラシ配信サービスを利用する方法です。

配信サービスの中には、チラシの作成から配信までをワンストップで提供しているものがあります。チラシのデータや効果測定のためのデータの一元管理ができるので、効率よくチラシを運用したい方におすすめです。

代表的なデジタルチラシ配信サービス3選

デジタルチラシをより多くの人に届けるには、ぜひ配信サービスを活用してみてください。

しかし、多くのサービスがあるので、どれを使おうか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。ここではGoogleでの検索回数が多い順に代表的なデジタルチラシ配信サービスを紹介します。

【デジタルチラシ配信サービスのGoogle検索回数ランキング】シュフー(「shufoo」「シュフーチラシ」も含む) 84,800回/月
トクバイ(「トクバイチラシ」も含む) 34,100回/月
LINE チラシ(「ラインチラシ」も含む) 2,480回/月
チラシ プラス 720回/月
クラシルチラシ 260回/月

※SEOツールの「パスカル」にて2022年12月調査

サービスごとの特徴や料金をわかりやすくまとめているので、気になるサービスは詳細をご確認ください。

Shufoo!

Shufoo!は、月間チラシ閲覧数が4.5億、月間利用ユーザー数が1,600万人を超える、国内利用率No.1のデジタルチラシ配信サービスです。小売業をはじめ4,600社以上が利用しており、チラシやイベント情報などあらゆる情報を配信できます。お店のWEBサイトとの連携や、配信後の効果検証も実施できて便利です。

Shufoo!は他のデジタルチラシ配信サービスに比べて低コストで導入できます。基本料金は0円で、1店舗からでも配信可能です。配信後は従量課金制で、チラシ閲覧人数に応じて課金されます。予算の上限を設定できる点も利用にあたって安心できるポイントでしょう。

トクバイ

トクバイは、月間利用者数が1,000万人のデジタルチラシ配信サービスです。利用ユーザーの80%が女性、70%が子持ち家庭で、ファミリー層から人気を集めています。クーポンやキャンペーン、イベント情報の配信機能も使い放題です。自社WEBメディアとも連携できるうえ、ユーザーから「フォロー」してもらえれば、リピート促進にも繋がります。

トクバイは、定額制でコストコントロールがしやすいサービスです。プランは月額8,250円(税込)のスタンダードプランと、月額11,000円(税込)のワイドリーチプランがあります(ワイドリーチプランには商圏アプローチ拡大のための追加機能が備わっています)。どちらのプランも、導入サポートや初期費用が0円なのも嬉しいポイントです。

LINEチラシ

LINEチラシは、月間9,300万人(2022年3月末時点)のLINEユーザーにアプローチできるデジタルチラシ配信サービスです。LINEは性別や年代、都市部や地方を問わず多くのユーザーに利用されているため、他のサービスに比べると圧倒的な数のユーザーにアプローチできます。ユーザーの属性や生活エリア、LINEの利用状況などから、個々のユーザーにマッチする内容を自動で配信することも可能です。

LINEチラシでは、基本価格と掲載価格を合算して月額料金が決まります。基本価格は、登録店舗数×1,100円(税込)です。掲載価格は、お気に入りユーザーの月間閲覧ユーザー数×33円(税込)と、非お気に入りユーザーの月間閲覧セッション数×11円(税込)です。掲載価格は、上限の設定ができるので、予算オーバーの心配はありません。

まとめ

この記事では、デジタルチラシについて、メリットやデメリット、作り方や配信方法を解説しました。デジタルチラシは、紙のチラシに比べると、効率よく作成・配布・効果検証ができる優れものです。

代表的なデジタルチラシ配信サービスには、初期費用および運用コストがリーズナブルなものもあります。各サービスの特徴や料金形態を比較し、マーケティング施策にお役立てください。

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