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デジタル×アナログ新生活スタート カード・アプリ・友達  申し込みのインセンティブを分析

2019年06月03日
※掲載内容は公開日時点の情報です。現在と異なる場合がございます。
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今の時期は新生活スタートに伴い、多くの小売業の店頭では「パネル」「ポスター」等で「カード」「アプリ」「LINE」等の「勧誘」「インセンティブ」等が徹底アピールされているのを拝見します。

そこで気になって今一度、「カード」「アプリ」の現状を分析するとともに、直近のリアル店舗の業態別の「インセンティブ」の傾向を分析してみました。

1.スーパーマーケットの「ポイントカード」の分析

平成30年スーパーマーケット年次統計調査報告書(一般社団法人 全国スーパーマーケット協会・一般社団法人 日本スーパーマーケット協会・オール日本スーパーマーケット協会)の「ポイントカード・決済手段」からデータをピックアップしてみます。

1)ポイントカード導入率                                   84.8%

引用元:平成30年スーパーマーケット年次統計調査(公開終了)

①保有店舗数別にみると、26~50店舗以上の企業では「導入している」 96.4%

引用元:平成30年スーパーマーケット年次統計調査 (公開終了)

2)ポイントカード導入の効果

(複数回答)
①固定客の確保                                               80.0%
②ポイントアップ等のイベントによる集客効果       65.0%
③来店頻度の増加                                             62.3%
④客単価の増加                                               51.8%

引用元:平成30年スーパーマーケット年次統計調査 (公開終了)

3)ポイント還元率                                           平均0.6%

引用元:平成30年スーパーマーケット年次統計調査 (公開終了)

4)ポイント関連企画の実施

(複数回答)
①特定日・特定曜日の購入ポイント還元率増加   90.5%
②特定商品の購入ポイント還元率増加               53.6%

引用元:平成30年スーパーマーケット年次統計調査 (公開終了)

<まとめ>
1)ポイントカード導入の効果は、王道の「固定客の確保」「ポイントアップ等のイベントによる集客効果」がワンツートップでした。
ただし最近は、多くの小売業が異業種競争・人口減等の要因によって客数がダウントレンドとなっています。そういう意味では、「ポイントアップ」自体がマンネリまたは若年層にとって魅力がなくなっていること等が推測されます。

2)スーパーマーケットのポイント還元率は、ポイントアップ・イベントによっては「5~10倍」等の派手なイメージがあるのですが、「平均0.6%」に収まっていました。
ただし最近では、企業の経費としては、これに従来の4マス広告と共にデジタルの経費がオンする傾向となります。そうなると企業としては、デジタルによる集客効果を早急に上げたいが本音ではないでしょうか。

2.スマホアプリに関する調査

次にNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の「小売店 業種別 公式スマホアプリ調査2018秋」よりデータをピックアップしてみました。

1)ユーザーが公式アプリを利用している頻度

①ユーザーが公式アプリを利用している頻度 調査 TOP3  
 (1)月に1回程度   32.2%
 (2) 数か月に1回程度   21.5%
 (3) 週1回程度    17.3%

②「週1回以上」業種別 公式スマホアプリ利用頻度調査(複数回答) TOP3
 (1)コンビニ  27.9%
 (2)スーパー  27.0%
 (3)カフェ   21.2%

③「週1回程度」業種別 公式スマホアプリ利用頻度調査(複数回答) TOP3
 (1)コンビニ  30.0%
 (2)カフェ   23.8%
 (3)スーパー   22.5%

④ 「月に1回程度」業種別 公式スマホアプリ利用頻度調査(複数回答) TOP3
 (1)ドラッグストア     44.4%
 (2)ファストフード     38.0%
 (2)飲食店             38.0%

⑤ 「数か月に1回程度」業種別 公式スマホアプリ利用頻度調査(複数回答) TOP3
 (1)雑貨                36.9%
 (2)アパレル        33.9%
 (3)家電量販店      31.0%

2)店舗でアプリをインストールした最も大きな理由

① ユーザーが店舗でアプリをインストールした最大の理由 TOP3
 (1)お得なクーポンを利用するため                                       47.5%
 (2)ポイントを貯めるため                                        28.4%
 (3)初回インストール時に受け取れるクーポンを利用するため  15.4%

<まとめ>
1)アプリのデータで意外だったのは、使用が「週1回ベース」「数か月に1回」の業種別は、予測の範囲だったのですが、「月に1回程度」業種別の上位が「ドラッグストア」「ファストフード」がランクインしたことです。
ドラッグストアは、もっと使用頻度が高いと思っていたので、これはビックリですね。ただし最近は、ドラッグストアの中には「食品」構成比が5割を超えるところもあり、企業によっては、「生鮮品」を扱うようになっていますので今後は使用頻度が上がる可能性大です。

2)店舗でアプリをインストールした最も大きな理由は、2位を約20%引き離して、やはりぶっちぎりで「お得なクーポンを利用するため」でした。
スーパーのポイントカードも、「特定商品の購入ポイント還元率増加」とクーポン的は販促も多くはなっていますが、やはり「アプリ」と「カード」の役割は異なるといったとこでしょうか。

4.直近のリアル店舗のカード・アプリ・友達 申し込みのインセンティブを分析

直近のインセンティブを業態別にシンプルにまとめてみます。

1)GMS カード
 ①新規ご入会時に1,000円以上のチャージで300ポイントプレゼント
 ②特定日にポイント2倍・5倍
 ③電子マネー支払い月間利用キャンペーン 3ヶ月連続ポイントアップ1P
 ④25歳以下 すべて5%キャッシュバック

2)GMS アプリ
 ①今 配信中のおトクなクーポン
 「住関品・アパレル・医薬品・家電 10%~30%OFF」
 「食品 16時から使える夜市クーポン」
 ②毎週火曜日は、アプリ会員さま各日先着100名様「メーカーサンプル」プレゼント
 ③今すぐ!アプリでポイントの会員番号登録 ボーナスポイントキャンペーン

3)百貨店 カード&アプリ
 ①Special Days 本日入会でもOK‼10%ご優待
 ②カード&アプリ セットでオトク!500円分×2ご優待券プレゼント
  即日登録で今日から5%OFF

4)スーパーマーケット アプリ
 ①クーポン 会員限定 5%OFF
 ②最新チラシ配信
 ③抽選で4,000名様に500ポイントプレゼント
 ④お得なクーポンがもらえる!
 ⑤ポイントカード一体化で便利!
 ⑥レシピやうれしいニュースが届く!

5)スーパーマーケット カード
 ①毎週木曜日はポイント10倍・毎週火・日曜はポイント5倍
 ②ボーナスポイントセール 対象商品購入で50Pをプレゼント!
 ③お買物ビンゴ 最大250Pをプレゼント!
 ④新規ご入会の方へ 200ポイントプレゼント!
 ⑤1000ポイント貯めると、500円お買物券がもらえる!
 ⑥電子マネーを利用いただくと、ご請求時にお買物の5%分を還元‼対象日 毎月第3日曜日

6)ホームセンター LINE@&カード・アプリ
 ①LINE@登録頂くとお買得情報や特典をお届けします。
  クーポンプレゼント!ソフトドリンク1杯無料
 ②店舗限定 ワインをもっと楽しもうキャンペーン
  カード アプリ会員限定 対象ワインを6本ご購入でもれなく300ポイントプレゼント 

<著者>
株式会社マーケティングラボ 代表取締役 中村 仁
東証一部上場スーパーマーケット勤務後にコンサルタント活動開始。2007年株式会社マーケティングラボ 代表取締役に就任。GMS・SM・メーカー等の「マーケティング」や公的機関の「派遣事業」等を中心に常に「リアル」「現場」に基づいた情報を提供。

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