2019年10月04日

販促・集客 ~大手スーパーマーケット元副店長が語るシリーズ⑧~催事・イベント企画の成功に欠かせない、重要な2つの要素

シーズンイベント等の催事は、お店の売り上げを左右するため、趣向を凝らした催し物などを開催している店舗も多いと思います。人の流れや来客数など、予想を立てながら催事を行っても、それが確実に狙い通りになるとは限りません。どのように予想を立て、プロモーションを行い、催事を実行すると失敗しないのか?
今回も実際に過去多数の催事企画に携わったY氏の意見を伺ってきました。

<Y氏プロフィール>
1993年某スーパーマーケット入社。主に本社のセールスプロモーション部で活躍された後、店舗にてその知見を活かした店舗づくりや販促を実施。画期的でユニークな手法を駆使され成果をあげられました。
本社勤務時は、朝ネットで注文すると夕方届く“ネットスーパー”を立ち上げ、大ブレイクを起こします。またShufoo!(シュフー)を導入し、店舗ページからチラシを確認できるように整備。2010年には、いち早くスマホ公式アプリをリリース。
長期に渡り会社のIT事業に携わり実績を残した後、2016年、副店長として店舗へ配属。ITやマーケティング戦略の知見と、パートナー社員の知見を最大限に活かし、さまざまな取り組みを実施しました。

お店の価値をもう一段高める「催事」「イベント」を開く目的とは?

スーパー元副店長・Y氏

お店では1年を通じてなにかしら「催事」という仕掛け・プロモーションをやっています。
日本特有の古くからの生活習慣や暦ごとの習わしに沿ったものや季節の移り変わり、それをカレンダーに当てはめるだけでも一年を通じて並びますよね。その隙間には小売の知恵の積み重ねの仕掛け、例えば物産展が入れば一年中何かしらのイベントが入ってきます。
それは何故なのでしょうか。

もちろん、一番大切な事は本質的な品揃えや品質と価格のバランス、お店の雰囲気・接客品質
装備力ですが、そこに+αの価値を乗せる意味でもイベント・催事は大事だと思います。
上記の本質的な店舗価値の要素を「日常」と置くと、イベント・催事は「非日常」です
お客様は「人」、人は感情で動きますよね。「非日常」と言う刺激がお客様の心理に働きかける
効果はやはり大きいものです。

催事を成功させ売上アップを目指すには、曜日がカギ。「山」(ピーク)をどう読むかにアリ!?

お店や小売側が主体的に仕掛けるイベント・催事とは別に、毎年必ずやってくる、いわゆる「シーズンイベント」。これは結構やっかいです。何故かというとシーズンイベントの当日、いわば「ハレの日」の曜日は毎年ズレるからです。今年日曜日だったものが来年は月曜日になる。だから非常に難しい。

その代表例がクリスマスですよね。 平成時代は、23日の天皇誕生日が祝日で、翌日のクリスマスイブが並んでいましたが、令和になった今年からは、23日が平日に戻ります。2018年は23日(土)と24日(日)と並んでいましたが、2019年は21(土)、22(日)、23(月/平日)、24(火/平日)の並びになります。2018年のお客様の動きが参考になりにくく、どのように売場を回していくのか非常に悩ましい曜日配列になっていますよね。

クリスマス需要のピークがどこに来るのか、それによって売場計画や仕入れ計画が大きく変わってきます。もちろんまったくの丸腰で計画を組むわけではありません。過去を遡ればだいたい7年に一度程度は同じ曜日配列がありますから、参考値になります。そこから波動を推計できますよね。ただ、今年は23日が平日になる。ここの読みが大事です。

当然、本社も店も今年が終わった時点ですぐに今年の検証と来年のアウトラインを作成します。商品に至ってはもう具体化が走り出します。さらに本番の数か月前にはそこを睨んだ具体的な計画を組むわけですが、さらに近づくにつれてその確度を上げ、変化に対応していく事が大事です。

クリスマスの場合、非常に助かったのが、実はお店に入っているテナントさんとの情報交換でした。某ファストフード店さんや、ケーキ店さんの予約引き取り日の状況をお聞きすると、クリスマス需要のピークや分散具合が見えてきます。

日本のクリスマスと言えば24日のクリスマスイブですが、曜日配列によっては直前の土曜日や日曜日が引き取りのピークになるなど、その年のお客様の傾向がくっきりと見えてきました。 実際に自分のお店の波動もぴたっとシンクロしましたね。

シーズンイベントはスタートが肝心

日本は四季があるからでしょうか、季節のうつろいに非常に敏感ですよね。その敏感さは実に繊細で、暑い・寒いといった体感だけでなく、古来からの暦や陽の長さなど様々な要因、五感で感じるもの全てから季節を感じます。心理的な季節感とでもいえばよいのでしょうか。

例えば「夏」。いまや夏の暑さは9月後半まで続き、秋らしさは10月からですが、人の心理はお盆休みを超えると「夏も終わりだね」とがらっと変わるように思います。不思議なものです。現象面の季節のうつろいに対応する事も大事ですが心理的な季節の移ろいにも合わせる事もすごく大事だなと思います。

そして「秋」。お盆が終わると一斉に売場の雰囲気や季節感が秋に切り替わります。10月末のハロウィンも、9月頭には売場のそこかしこにハロウィーンムードが散りばめられる。そして10月頭には売り場全体がハロウィンに切り替わります。ハロウィンが終わると、一気にクリスマスへと続きます。

季節感やシーズンイベントの実需は、もちろんズバリ当日のタイミングではありますが、そこでの効果を最大に高める意味でも、季節感やシーズンイベントの立ち上がりタイミングの見極めが大事だと思います。 あまり早すぎてもトンチンカンになりますし、お客様にそっぽを向かれてしまいます。お客様に「あぁ、もうそんな季節になったね、時期がきたね」と共感して頂く事のできるタイミングからグットギアを上げる事が大事だとつくづく感じます。本番へ向けて、どのように盛り上がりをつくっていくか、そのロードマップの中で始めの一歩の タイミングと露出の規模が大事だなと思います。

まとめ

季節の変わり目にこそ季節感を演出し、短期・長期プロモーションを使い分け、潜在ニーズを掴む戦略を行うことが、催事開催を成功させる上で非常に重要になる要素になるのだと感じました。
成功事例の焼き直しだけではなく、顧客の変化をとらえつつシーズンイベントを上手に活用し、ぜひ貴店でも売り上げアップを目指していただきたいと思います。

<大手スーパーマーケット元副店長が語るシリーズ これまでの記事はこちら>
その1 テクニックを使えばいちご大福が10倍売れる!買上点数を上げる秘訣

その2 スーパーマーケットの”売れる”売り場作りのコツは『爆速レシピ』で攻めろ

その3 折込みチラシでは到達しない層へはネット(デジタル)で情報配信がカギ

その4 パートナー社員の力を最大限に引き出すコミュニケーション術とは?!

その5 ビーコンで販促効果の見える化「このチラシを見てきた来場者は〇人」

その6 制作費0円!所要時間10分!スマホで作るハイクオリティなPOP制作のススメ

その7 新商品(製品)の仕入れは「賭け」に勝とう!

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