2019年07月17日

お役立ち情報 ~大手スーパーマーケット元副店長が語るシリーズ⑤~ビーコンで販促効果の”見える化“!「このチラシを見てきた来場者は〇人でした」の衝撃

「今週は少し来店者が増えた気がする。先週のチラシの効果かな?」などと、これまでは担当者の肌感覚でしかなかった販促効果が、テクノロジーの力で、具体的にどのチラシを見て来店したのかがわかるようになりました。日々、集客施策に試行錯誤をしているスーパーマーケットの販促を長年リードしてきたY氏に、販促効果検証について詳しくお話を伺いました。

<Y氏プロフィール>
1993年某スーパーマーケット入社。主に本社のセールスプロモーション部で活躍された後、店舗にてその知見を活かした店舗づくりや販促を実施。画期的でユニークな手法を駆使され成果をあげられました。
本社勤務時は、朝ネットで注文すると夕方届く“ネットスーパー”を立ち上げ、大ブレイクを起こします。またShufoo!(シュフー)を導入し、店舗ページからチラシを確認できるように整備。2010年には、いち早くスマホ公式アプリをリリース。
長期に渡り会社のIT事業に携わり実績を残した後、2016年、副店長として店舗へ配属。ITやマーケティング戦略の知見と、パートナー社員の知見を最大限に活かし、さまざまな取り組みを実施しました。

求められる販促効果の“見える化”

スーパー元副店長・Y氏

新聞の折込チラシや、テレビCM、ネット広告等、様々な販促サービスが存在していますが、その宣伝効果がどのくらいあったのかは、デジタルが発達した現在でも明快な見える化ができないことが悩みのような気がします。特にセールスプロモーションを担っている部署にとって、自分たちが行っているプロモーション活動が、どれぐらいお客様の集客に寄与しているか、数値として販促効果が見えないのはストレスではないでしょうか。

例えばですが、「チラシ広告を出したが集客ができなかった」場合、何が原因で集客効果が発揮できなかったかを検証できないことが大きな悩みです。チラシの構成がよくなかったのか、デザインなのか、そもそも掲載した商品に魅力がなかったのか、色々な要因が考えられます。それがセールスプロモーションを行っている側でも見える化できないために、「肌感覚」に頼らざるを得ない状況です。それ故、経費削減の一番手として対象になりやすくなります。

POSシステムでわかること

POSシステムにより、商品がいつ何個売れたのか、もしくは売れなかったかの購買動向はわかるようになりました。POSデータを見ていると、チラシの折り込み日には、通常よりも売上げがあがる傾向が読みとれます。販促施策をしていなければ、1週間の売上高が日によって大差がないところ、ある販促期間だけ売上げが高くなれば、「チラシの効果だろう」というと推察できます。ただ、あくまでも「おそらく折込チラシだろう」ということで、「チラシの効果である」とは断言できないのがつらいところです。
※POSとは:「Point of Sales」(販売時点情報管理)の略。リアルタイムに売れ行き動向を把握できるシステム

お客様の来店を可視化する取り組み

ビーコン端末のイメージ

この販促の集客効果を可視化したいという課題に対し、Shufoo!(シュフー)来店検知ビーコンサービスを導入してみました。

店頭に設置されたビーコン(Beacon)がBluetooth経由でShufoo!ユーザーの来店を検知し、そのユーザーのチラシ閲覧履歴と照合すれば、チラシ閲覧が来店につながったかがわかるというしくみです。
これによって、Shufoo!デジタルチラシを見て何人のお客様が来店されたのかが見える化できるため、日頃のアナログでの来店客調査結果と掛け合わせれば、紙の折込チラシの来店客数も見える化できるようになります。ポイントは、ビーコン活用と来店調査のデジタルとアナログのハイブリット検証の組み合わせによって精度を高めることです。

コスト対効果の見える化へ一歩前進

いずれも100%の精度ではなく、あくまで「推計」の域は出ませんし、iOS、Android共にOS更新の度にBluetoothの取り扱いが話題になりますが今までの事を考え且つ、現状可能な可視化手段としては大きな前進です。何人がチラシ販促(紙・デジタルとも)に反応したのかが見える化できれば、来店客構成・販促貢献売上・販促貢献荒利額が算出できる事になります。チラシ販促に投入したコストとの比較によって、コスト対効果が見えてきます。また、紙の折込チラシ、デジタルチラシの1人当たり集客コストや閲覧から来店につながったお客様の地域が見えてきます。

媒体別のコスト効率と来店エリアを掛け合わせる事によって、チラシ折込のエリアの足し引きの仮説を導き出す事もできたりもします。それにより、折込エリアの適正化やチラシ折込の効率化につなげる事もできます。繰り返しになりますが、精度は100%には絶対になりえず、推計の域はでません。ただ、そうであっても今までいわばブラックボックスの中にあったものの一片でも見える事に価値を見出すか、否かの判断になりますね。あくまで個人の感覚の域ですが、実際にやってみた感触としては、今出来得る可視化の中では相当精度は高いと思っています。

スマホユーザーの3人に1人がBluetoothをオン

Bluetoothイヤホンの普及にともない、Bluetoothをオンにしている方が増えてきました。ある調査によるとBluetooth を常時オンにしている人は35%くらいいるそうで、さらに41%の人が1年前を比べて利用が増加していると回答しています
※ 参考リンク:https://moduleapps.com/mobile-marketing/13372rpt/

今後のスマホOSの改訂により影響を受ける可能性もありますが、現状では可視化には大きな手段だと思います。

アナログな視点も必要

スーパーマーケット業界でもこれからどんどんデジタル化が進んでいくと思われます。しかし、買い物したデータをPOSシステムで吸い上げて、どういう購買行動があるのかなど傾向を掴んだりすることにデジタルツールは有効ですが、人の心模様はデジタルでそう簡単に割り切れて結果が出るものではありません。小売業の極意は最終的に「心理学」ではないかと思っています。

その日によって天候や気温は異なります。「昨日売れた商品だから同じくらい今日も売れるだろう」ということにはなりません。「この商品をまた置いてほしい」というお客様の声も大切です。現場でその日のお客様の動きをみて、変化対応が必要です。システムやデジタル化も大切ではありますが、頼りすぎず、お客様のニーズを掴むためにはやはりアナログな視点も必要です。システムやデジタルに使われるのではなく、上手に使いこなすことが重要だと思います。お客様の心模様を読む為の一助としてデジタルやデータがあると言うことだと信じています。

まとめ

新しいテクノロジーにより、これまで見えなかったお客様の行動が、可視化できるようになりました。しかしながら、お客様という感情を持っている人間が介在している限り、データが全てとならないところも小売業界の面白いところだと思います。大切なことは、取得したデータに頼りすぎず、検証結果を参考にしながら、どのように売場でお客様にエモーショナルなインプレッションを与えられるのか、そのようなバランス感覚が現場で求められているのかもしれません。

<大手スーパーマーケット元副店長が語るシリーズ これまでの記事はこちら>
その1 テクニックを使えばいちご大福が10倍売れる!買上点数を上げる秘訣

その2 スーパーマーケットの”売れる”売り場作りのコツは『爆速レシピ』で攻めろ

その3 折込みチラシでは到達しない層へはネット(デジタル)で情報配信がカギ

その4 パートナー社員の力を最大限に引き出すコミュニケーション術とは?!

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